日本の大動脈である東海道新幹線で、16両編成のうち1両を「目のグリーン車」とした珍しい「のぞみ」が運転されました。
「のぞみ」定期列車の16号車が「目のグリーン車」に
2026年10月10日(土)、東海道新幹線の新大阪発・東京行き「のぞみ354号」の16号車を貸し切った、異色の車内イベント「目のグリーン車」が運行されました。
これは、ロート製薬が同日の「目の愛護デー」に合わせて企画した、東海道新幹線の車窓を楽しみながらアイケアを学ぶ1日限定の取り組みです。
昨今はスマートフォンやタブレットの普及に伴い、子供の視力低下が社会課題となっています。こども家庭庁の令和7年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」では、10~17歳の青少年のインターネット利用率は99%、1日あたりの平均利用時間は約5時間27分に達しています。
この課題に対し、同社は「新幹線での移動時間をアイケア時間に」というテーマを掲げ、車内を「緑まみれ」の特別空間へと装飾しました。
当日は18組45人の親子が参加。「ナニワのカリスマ添乗員」として知られる日本旅行の平田進也さんがMCとして乗車し、車内を大いに盛り上げました。
なお、今回のイベントは、JR東海が提供する「貸切車両パッケージ」を活用して実施されました。団体臨時列車ではなく、通常の定期列車(新大阪10:24発、東京12:54着)の1両を非日常空間へと変貌させた点が特徴です。
「目のグリーン車」となった16号車の車内は、通路に緑色の絨毯が敷かれ、座席には特製のヘッドカバーが設置されました。さらに、天井は無数の風船で彩られ、窓側のフックには特製タペストリーが掲出されました。
また、窓やテーブルにもイベントをPRするステッカーが貼られるなど、わずか2時間半の運行とは思えないほどこだわり抜かれた“緑の癒やし空間”が創り出されていました。
参加者はまず、特製のオリジナル法被を身に着けて乾杯した後、アイマスクを着用して目を休める「目の“ととのえタイム”」を実施。京都駅を出発した後は、新幹線の車窓を活用した参加型企画「高速車窓でみーつけた!」に挑戦しました。これは沿線の工場や建物の色、看板の文字など、車窓を題材にしたクイズに親子で回答する企画です。
ビジネス客も多い東海道新幹線では普段、パソコンやスマートフォン、タブレットに目を向けている乗客も多い中、「目のグリーン車」では参加者がデジタルデバイスから目を離し、車窓から見える景色に目を凝らしました。
クイズの中には、東海道新幹線と一部区間で並走する近江鉄道の橋梁の色や、鉄道総合技術研究所に保存されている実験車両の両数など、鉄分が濃い問題もあり、動態視力が試されました。
その後、フードクリエイターの岩見祐子さんが手掛けた「目の愛護おべんとう」が配布され、参加者はサバやニンジンなど目に優しい食材が詰め込まれた弁当を通じて、目の健康について学びました。