温室ガス削減加速へ議論=来月9日からCOP31―途上国支援も課題

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 地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第31回締約国会議(COP31)が11月9日からトルコ・アンタルヤで開かれる。産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑える目標の達成が危ぶまれる中、各国が温室効果ガスの排出削減の加速で足並みをそろえられるかが焦点。気候変動の影響を受けやすい途上国への支援強化も課題だ。会期は同20日まで。
 国連環境計画(UNEP)は9月、世界の平均気温は既に1.4度上昇し、数年以内に1.5度を超えるとする報告書を発表。温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で掲げる1.5度目標の達成は難しく、被害を最小限に抑えるため温室ガスを迅速かつ大幅に削減する必要があると警鐘を鳴らした。
 温室ガス削減に向け、COP31の議長国トルコは、世界のエネルギー消費に占める電気の割合(電化率)を2035年までに現状の約20%から35%に引き上げる目標を提唱。ガソリン車から電気自動車(EV)への切り替えなどで化石燃料への依存を減らし、再生可能エネルギー由来の電力の拡大を促す。合意文書に盛り込みたい考えだが、産油国などの反発が予想される。
 世界各地では記録的な熱波が欧州を襲うなど異常気象が相次いでいる。ネパールと中国の国境地帯では大規模な土石流災害が発生し、甚大な被害が出た。ネパール政府は気候変動が引き起こした災害だとして、「私たちがこの危機をつくったわけではないのに、莫大(ばくだい)な代償を払っている」と強調。気候変動に伴う「損失と損害」を受けた途上国を支援する国連の基金に資金提供を求めた。
 22年に創設が決まった同基金には、これまで日本を含む各国・地域が8億2200万ドル(約1300億円)の拠出を表明したが、途上国はさらなる資金の提供を求めている。米国がトランプ政権下で基金から脱退し、資金不足の懸念が高まる中、環境省担当者は「ただ額を増やすのではなく、民間資金の活用などを含む仕組みを考えなければ建設的な議論は難しい」と話している。 
〔写真説明〕日傘を差して歩く女性=7月29日、ロンドン(EPA時事)
〔写真説明〕土石流に見舞われたネパール中部ビドゥールの集落=9月2日