埼玉県と千葉県を結ぶ新たな幹線道路「都市軸道路」の整備が進んでいます。両県をつなぐ三郷流山橋有料道路は開通から利用が着実に増えていますが、千葉側ではボトルネックを抱えています。
埼玉~千葉の新たな「軸」
埼玉県三郷市と千葉県流山市を結ぶ「三郷流山橋有料道路」が、2023年11月の開通から間もなく3年を迎えます。開通当初は「ガラガラ」ともいわれた同道路ですが、利用は着実に増えています。その一方で千葉県側では未だボトルネックを抱えたまま。今後どうなるのでしょうか。
三郷流山橋は、両市街地を結ぶ既存の「流山橋」の上流約2.5kmに整備された橋です。渡るだけで1時間かかるとも言われた流山橋の猛烈な渋滞を早期に緩和すべく、普通車で150円を徴収する有料道路事業として建設されました。
ただ、計画交通量は1日1万2700台でしたが、開通当初の11月平均は2832台、1年後の2024年11月平均は4251台にとどまり、流山橋の渋滞解消にも至っていないとされています。
もっとも、この橋の役割は流山橋の渋滞緩和だけではありません。つくばエクスプレス(TX)に沿って計画された広域幹線道路「都市軸道路」の一部であり、三郷流山橋から流山おおたかの森、柏の葉キャンパス、柏たなか方面へと続いていきます。千葉県は都市軸道路を、三郷市からつくば市まで約30kmにわたる4車線の幹線道路と位置付けています。
ところが、千葉県側の都市軸道路には現在も2車線区間が残ります。三郷流山橋から流山おおたかの森までの三輪野山周辺では4車線化が進められていますが、かつて2026年度とされていた供用目標は、現在「2020年代」となっています。その先の流山おおたかの森~柏の葉キャンパス間では、約1.2kmの4車線化事業が進行中ですが、ここも供用目標は「2020年代」です。
また、柏の葉から次の柏たなか駅付近のあいだには未開通区間があります。ここは国道16号をアンダーパスで越え、県道我孫子関宿線に至る2.9kmの新設整備が進行中です。柏区画整理事務所によると、まず側道を2026年度末までに先行供用し、アンダーパスを含めた全線開通は2029年度の見込み。ひとまず平面の道路としては、今年度中に千葉県内の都市軸道路が一続きになる見通しです。
橋もちゃんと利用が増えている!
一方、埼玉県側では2025年3月に三郷料金所スマートICが東京方面にも利用可能なフルインターとなり、三郷流山橋と組み合わせれば千葉県側から常磐道、さらに外環道方面へもアクセスしやすくなりました。
三郷流山橋の交通量も少しずつ増え、2025年11月には6550台に達しています。流山おおたかの森駅付近から大型商業施設が集積する新三郷駅付近まで、三郷流山橋を使うことで平日は10分、休日は25分短縮されたといいます。
今後、三郷流山橋の利用がさらに定着すれば、橋そのものだけでなく、その先の道路にも交通が流れ込むことになります。だからこそ現在進められている4車線化や立体交差は、「次の一手」といえそうです。
そして都市軸道路は将来、利根川を渡り茨城県へとつながります。2025年度には柏市小青田~茨城県守谷市大柏を結ぶ約3.5kmの利根川橋梁が新規事業化されました。開通は「2043年」とまだまだ先ですが、つくばエクスプレス沿線は首都圏にあって、発展の余地を残しています。