豪陸軍の攻撃ヘリ「タイガー」全機運用終了 ウクライナ軍が退役後供与されるのを断った理由とは?「優れた機体」だがしかし!

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オーストラリア陸軍は2026年9月30日、タイガー武装偵察ヘリコプターの運用を終了しました。

性能はいいけど維持管理が大変な機体?

 オーストラリア陸軍は2026年9月30日、タイガーARH武装偵察ヘリコプターの運用を終了しました。

 当日は退役を記念し、第1航空連隊の隊員とその家族を対象とした一般公開日、公式晩餐会、そしてダーウィン上空での祝賀飛行が実施されました。

 タイガーは、1980年代から90年代にかけてフランスとドイツ(計画開始当時は西ドイツ)が共同開発した戦闘ヘリコプターです。ちなみに、エアバス・ヘリコプターズの前身である「ユーロコプター」は、タイガーの共同開発をきっかけに誕生しています。

 タイガーは、一つの基本設計をもとに、対戦車戦闘型の「HAD」、空対空戦闘・近接航空支援型の「HAP」、多用途攻撃型の「UHT」、そしてオーストラリア陸軍が導入した「ARH」という4タイプの派生型が開発されています。

 タイガーARHはHAPをベースにエンジンを強化し、オーストラリア陸軍の要求に合わせて、AH-64Dなどと同じアメリカ製の「ヘルファイア」対戦車ミサイルの運用能力などが追加されています。

 オーストラリア陸軍は2004年から22機を導入しましたが、運用開始から20年余りでの退役となりました。なお、約20年間という運用期間は、タイガーARHに当初から想定されていたものです。更新を決めた理由として同機と指揮統制支援システムとの統合が上手くいかなかったことや、維持費の高騰を挙げています。

 一方、同機はオーストラリア陸軍が過去に運用していたヘリコプターに比べて複雑で、オーストラリア陸軍は維持・整備に苦慮したとされています。幸い、墜落事故などは発生しなかったものの、安全確保のため二度にわたって飛行停止措置を受けており、オーストラリア陸軍が求めていた70%台の稼働率は達成されませんでした。

 なお、後継機はボーイング製のAH-64E「アパッチ・ガーディアン」となります。ちなみに、同機に関しては一時期ウクライナへの供与が論議された機体でもありますが、飛行時間あたりの高いコスト、スペアパーツの確保の難しさ、運用・保守の負担、操縦士や技術要員の育成にかかる総合的なコストや実用性を考慮し、最終的に見送る判断が下されています。