左派現職か、右派の前大統領長男か=4日、ブラジル大統領選

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 【サンパウロ時事】ブラジルで4日、左派のルラ大統領(80)の任期満了に伴う大統領選が行われる。12人の候補が競うが、通算4期目を目指すルラ氏と、ジャイル・ボルソナロ前大統領の長男で右派のフラビオ・ボルソナロ上院議員(45)の事実上の一騎打ち。決着は上位2候補による25日の決選投票に持ち込まれる可能性が高い。
 有権者の最大の関心事の一つは、経済や暮らしの課題だ。最大都市サンパウロ在住の自営業マルコス・マチアスさん(35)は「ルラは公約で掲げた好景気の実現という約束を果たさなかった」と批判。「金利高の影響で、融資を返済できず倒産する会社が多い」と指摘し、フラビオ氏に投票すると話した。
 南東部ミナスジェライス州で衣服店を営むイラセマ・ホドリゲスさん(59)も、インフレで経営が厳しくなったと吐露。過去にはルラ氏に投票したこともあるが「もう支持できない」と語り、今回はフラビオ氏を支持するという。
 ブラジルの経済成長は鈍化傾向で、物価上昇が家計の大きな負担となっている。失業率は過去最低水準で推移するが、給与の伸びの弱さや金利高による負債の利払いが重荷となり、国民の8割が生活費の捻出に苦労しているとする調査もある。
 ルラ氏は「生活費が高いことは分かっている」と認める一方で、前政権時よりインフレが抑制されていると強調。「状況はかなり良くなった」と自身の実績をアピールしている。
 対するフラビオ氏は「負債を抱えているのなら、それは現政権のせいだ」と主張。公的支出を抑制し、物価を下げると訴えるが、具体的な歳出削減策は明らかにしていない。
 フラビオ氏の実績の乏しさや、政策の実現可能性を懸念する人は多い。サンパウロ近郊に住む大学生のダニエウ・ソウザさん(21)は「フラビオは国の将来像を示していない。大統領にふさわしくない」と話した。
 選挙戦は主要2候補のスキャンダルや家族の不祥事ばかりが注目され、政策論争は低調だ。両陣営は非難合戦に時間を費やし、地元メディアは「有権者軽視の選挙」などと報じている。
 調査会社ダタフォリャが1日発表した世論調査によると、ルラ氏の支持率42%に対し、フラビオ氏は38%。決選投票ではルラ氏48%、フラビオ氏45%と接戦になっている。 
〔写真説明〕ブラジル大統領選の有力候補、フラビオ・ボルソナロ上院議員(写真左)と現職のルラ氏(AFP時事)
〔写真説明〕マルコス・マチアスさん=9月28日、ブラジル・サンパウロ
〔写真説明〕ダニエウ・ソウザさん=8月16日、ブラジル・サンパウロ