ノーベル賞、「今後につなげて」=日本被団協が報告集―決定から授賞式後まで回想

カリフォルニアロール誕生はいつ

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は、2024年に受賞したノーベル平和賞の報告集を刊行した。受賞決定からノルウェーでの授賞式、帰国後までを所感も交えて振り返った。浜住治郎事務局長(80)は「一過性に終わらせず今後につなげるため、多くの方に読んでほしい」と呼び掛けている。
 同国ノーベル賞委員会は24年10月、日本被団協に対し、証言を通し核兵器使用は容認できないとする「核のタブー」確立に貢献したとして平和賞授与を発表。12月に首都オスロで授賞式が開かれ、被爆者ら代表団30人が参列した。式典で田中熙巳代表委員(94)が講演した。
 報告集は今年6月に発刊され、A4判68ページ。ノーベル賞委からの授賞を知らせるメールや、授賞式での田中代表委員とフリードネス委員長の講演全文を掲載した。
 報告集では、代表団メンバーによる「命ある限り証言を続ける」「受賞を喜びで終わらせてはならない」などの所感も紹介。親の付き添いで渡航した被爆2世も「今まで逃げてきた原爆、戦争に向き合うことができた。必ず父の体験を語り継ごうと思う」との決意を寄せた。田中代表委員が若い世代へ、核廃絶に向け行動を促す語録も収録した。
 浜住事務局長は「受賞で被団協は世界に認知された」としつつ、被爆者の高齢化は著しく「運動は厳しい局面にある」と指摘。「世界の一人ひとりが活動をどのように発展させ、行動を起こすか。報告集は考える素材になる」と力を込めた。
 報告集は一部1000円(税込み)。現地での活動や代表団へのインタビューを約20分にまとめたDVDも1000円(同)で販売している。
 購入、問い合わせは日本被団協が電話やメール、ファクスで受け付ける。ホームページはhttps://www.nihon―hidankyo.org/ 。 
〔写真説明〕ノーベル平和賞の報告集を手にする日本被団協の浜住治郎事務局長。手前にあるDVDも完成している=9月11日、東京都港区