プレミアリーグ、9季にわたるマンCの重大な違反を認定…9億ポンド以上が水増しか

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 プレミアリーグは29日、独立委員会がマンチェスター・シティに対し、9シーズンにわたるプレミアリーグの財務規則への重大な違反に関するすべての容疑、およびリーグの調査への協力義務違反に関する容疑の大部分について、違反を認定したことを発表した。

 プレミアリーグは2023年2月に、2009年から2018年までの9年間にわたって正確な財務情報を提供しなかったことや、プレミアリーグの調査に協力しなかったことなどで、115件の財務規定違反でマンチェスター・シティを告発。クラブ側は否定を続けていたものの、2024年9月〜12月に審理が行われた後、独立委員会は判決を下していなかった。

 先日から複数の報道で115件の容疑のうち1件を除くすべてで違反と認定されたことが報じられていたなか、プレミアリーグの独立委員会が2009-10シーズンから2017-18シーズンにかけて以下の事実を認定したことを発表した。

・マンチェスター・シティはクラブの収益を人為的に水増しし、コストを削減するために、複数の商業パートナーと実態を伴わない契約(当事者間の真の合意内容を偽ったもの)を締結し、また他のパートナーとも同様の実態を伴わない合意を利用していた。

・同クラブは不正確な内容の財務諸表を提出し、監査人やサッカーの規制当局に対して財務の真実の状況を隠蔽していた。

・マンチェスター・シティはプレミアリーグおよびUEFA(欧州サッカー連盟)の双方の支出制限に著しく違反していた。

・プレミアリーグによる調査の過程でマンチェスター・シティはリーグに対する協力義務および最大限の誠実さをもって対応する義務に複数回違反した(指摘された4件の違反のうち3件が認定された)

 その詳細として、独立委員会はマンチェスター・シティが当該期間中、複数のスポンサーと見せかけの商業取引を行っていたことを認定。これらは資金提供を偽装するスキームの一環であり、当該企業はスポンサー料の一部を支払うだけで済み、残額はクラブの所有者であるアブダビ・ユナイテッド・グループ・インベストメント・アンド・デベロップメント社(ADUG)が負担していたという。

 また、このスキームの一環として、ADUGの資金提供によるさらなる見せかけの取り決めが行われ、クラブは実際の発生額よりも低い運営費を計上することが可能になっていたほか、クラブの選手肖像権を購入した事業体であるフォーダム社との間でも、ADUGが資金を提供する見せかけの循環取引が行われていたことを明らかにした。

 これらのスキームの目的は、財務規則を遵守しているように見せかけるために、当該期間中にクラブの収益を人為的に水増しし、コストを9億ポンド(約1873億円)以上削減することにあったと認定された。この結果、委員会が認定した通り、同クラブは不正確な財務諸表を提出し、監査人やサッカーの規制当局に対して財務の真実の状況を隠蔽することとなり、委員会は、「同クラブの行為は、明らかにプレミアリーグの規則を回避しようとする意図によるものだった」と結論づけている。

 さらに、委員会はもし関連するすべての契約がクラブの会計帳簿に正確に記載されていたならば、同クラブはリーグおよびUEFAの支出制限を大幅に超過していたであろうと認定したほか、4年間にわたる調査の過程で同クラブは調査に最大限の誠実さをもって対応する義務に複数回違反し、委員会は「プレミアリーグの調査を阻止し、妨害するために組織的な取り組みを行った」と判断したことも伝えられている。

 この結果を受け、プレミアリーグのリチャード・マスターズ最高経営責任者(CEO)は以下のようにコメントを発表している。

「今回の決定はこの期間にマンチェスター・シティで何が起きたかという事実を確定させるものだ。同クラブがいかにして10年近くにわたり組織的にプレミアリーグの規則に違反してきたかが詳述されている」

「また、マンチェスター・シティに対して本件を追及するというプレミアリーグの決定が正当であったことも裏付けている。これまでのプロセスは長く困難なものだったが、リーグは事実を独立した立場で確定させるという決意を貫いてきた」

「クラブ自身が承認した規則を遵守し、競技の公正性を守ることは、プレミアリーグの重要な責務だ。すべてのクラブとファンにとって、リーグが競争力があり、かつ公平なものであることは何よりも重要であり、私たちはその役割を極めて重く受け止めている」

「今回の懲戒案件およびその決定は、プレミアリーグの歴史において最も重大なものだ。この件にはこれらの違反に対してどのような制裁を科すべきかという点を含め、まだ決定すべき事項が残されている。委員会の決定が下された今、私たちはリーグ、各クラブ、そしてファンのために事態を明確にするべく、残りのプロセスを迅速に進めていく所存だ」

 なお、マンチェスター・シティには独立委員会の判断に対して上訴する権利があり、その権利を行使できる期限は10月2日(金)までとなっていることも発表されている。