スペイン紙『マルカ』は、ヘタフェの監督就任10周年を迎えたホセ・ボルダラス氏について、「クラブ史上最高の監督」と賛辞を送っている。
1964年3月5日生まれのボルダラス氏は現在62歳。ヨハン・クライフの信奉者は、地元クラブのアリカンテで指導者キャリアを始めた後、複数のアマチュアクラブで実績を積み、プロカテゴリーへと着実に活躍の場を移していく。そして2016年9月、当時2部のヘタフェの監督に就任。それ以降、2016-17シーズンから2020-21シーズンまでの第一次政権と、2022-23シーズン(23年4月に途中就任)から現在に至るまでの第二次政権で、クラブ公式戦通算354試合で指揮を取った。2018-19シーズンの5位はクラブ最高成績、欧州大会出場権の複数回獲得はクラブ史上初の快挙。また、柴崎岳(現:鹿島アントラーズ)と久保建英(現:レアル・ソシエダ)も指導した。
そんなボルダラス監督は今月、ヘタフェの監督就任10周年を迎えた。スペイン紙『マルカ』は、「10年前のあの日、ヘタフェは自ら歴史の針路を大きく変えることになる。当時は誰も、そのことを想像していなかっただろう。一体誰が、この未来を想像できたのだろう」と始め、「ボルダラスが到着した当時、ヘタフェはフアン・エスナイデルの下で、セグンダで最悪のスタートを切っていた」と1年での1部返り咲きを掲げながら、スタートダッシュに失敗した現状を立て直すべく招へいしたとしつつ、「テネリフェとの昇格プレーオフ決勝は、今やクラブの歴史の一部」と見事に当初の目標を達成してみせたことを振り返った。
チャンピオンズリーグ出場権を最終節まで争った2018-19シーズンの快進撃は、ボルダラス政権下の大きなハイライトとなっている。また、2019-20シーズンのヨーロッパリーグでは、エリック・テン・ハフ監督が率いるアヤックスなどを撃破しており、“アスロネス”は「欧州の地図にその名を刻んだ」とされるほどの注目を集めた。
また同紙は、ボルダラス監督がヨハン・クライフに心酔するからこそ真逆のスタイル(※)に走り、それが「確固たるアイデンティティ」としてヘタフェに根付いたことに触れ、「近年のクラブ史においてかつてないほどファンが共感できるスタイルと指針を提示した」と“クラブの色”を残したことも大きな功績と称賛。総じて、「彼がもたらしたあらゆる要素を考慮すれば、ホセ・ボルダラスがクラブ史上最高の監督であることに疑いの余地はない」とヘタフェ史上最高の指揮官だと記した。
※以前、クライフ氏から「良い選手がいれば美しいフットボールができるが、そうでないのなら忘れてしまえ」というアドバイスをもらっていたことも明かしている。
今シーズンは、ラ・リーガとヨーロッパカンファレンスリーグを同時並行で戦っているが、ボルダラス監督が限られた戦力でどのような手腕を振るうのかに、注目が集まっている。