中東で“2番目”のステルス戦闘機保有国が誕生か? 米国が売却手続きを開始“空の勢力図”変わる?

雨で需要が増える業界と言えば?

アメリカ国務省は2026年9月17日、F-35「ライトニングII」戦闘機のサウジアラビアへの売却を進めることを承認したと発表しました。

サウジ側数年前から購入することを希望していた

 アメリカ国務省は2026年9月17日、F-35「ライトニングII」戦闘機のサウジアラビアへの売却を進めることを承認したと発表しました。

 売却額は推定243億ドル(約3.5兆円)に上る見込みで、48機の戦闘機と49基のプラット・アンド・ホイットニー製エンジンに加え、通信機器、予備部品、その他の支援装備が含まれます。ただし、実際の売却には、なおアメリカ議会の承認が必要となります。

 もともとサウジアラビアはF-35の取得を長年求めており、2025年初めにはドナルド・トランプ大統領に対して直接、F-35の売却を求めていました。また、製造元のロッキード・マーチンも、サウジアラビアへのF-35売却に長年関心を示してきました。

 F-35は、レーダーに探知されにくいステルス性能を備えた、いわゆる第5世代戦闘機に位置付けられる機体です。固定翼機であるF-35A型だけでも、世界で最も普及しているステルス戦闘機となっています。

 現在、中東地域でF-35を保有しているのはイスラエルのみです。アメリカの国内法では、イスラエルが中東地域で質的な軍事的優位を維持できるようにすることが求められており、これまでもアメリカはイスラエルに対して武器の輸出や開発支援などを行ってきました。

 一方、サウジアラビアについて、アメリカは主要な非NATO同盟国として位置付けており、その防衛力を強化することを米国の外交・安全保障上の利益としています。今回のF-35売却案についても、アメリカ国務省はサウジアラビアの抑止力・防衛能力を強化するものと説明しています。

 このように、アメリカにとってイスラエルとサウジアラビアは、中東地域における安全保障戦略上、重要な2か国となっています。

 ただ、サウジアラビアについては、2018年にサウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が殺害された事件などの影響もあり、一部の議員はサウジアラビアとの軍事協力をさらに深めることに慎重な姿勢を示しています。今後は、F-35の売却をめぐる議会の審査と説得が焦点となりそうです。