2026年の「シルバーウィーク」は11年ぶりの5連休です。道の駅は立地や施設内容で駐車需要に差があり、駐車時間に全国一律の基準は示されていません。混雑時は何に注意すればよいのでしょうか。
11年ぶりの秋の5連休! 国は全国で279回の大渋滞発生と予測
2026年9月19日から23日までの5日間は、カレンダー通りに休めれば5連休となります。いわゆる「シルバーウィーク」と呼ばれるもので、19日・20日の土日に、21日の敬老の日、祝日に挟まれた22日の国民の休日、そして23日の秋分の日が続きます。
秋の5連休はなんと2015年以来、11年ぶりで、これに伴って高速道路の混雑も激化しそうです。NEXCO各社やJB本四高速、日本道路交通情報センターなどは、この5日間に全国の高速道路で「10km以上の渋滞」が上下線あわせて279回(工事規制を含む)発生すると予測しています。
なかでも、NEXCO中日本名古屋支社によると東海地方のピークは初日の19日。第20回アジア競技大会の開会式と重なることもあり、断続的に最大50km、通過に130分程度かかる激しい渋滞を予測しています。
これほどの大渋滞となれば、高速道路を降りて一般道の「道の駅」へ休憩や避難に向かうドライバーも激増するはずです。しかし、道の駅に行ったとしても必ずクルマが停められるとは限りません。
なぜ道の駅は満車になる? 国の調査で見えた「滞在時間」のカラクリ
道の駅の混雑具合は、実はその「立地」と「施設内容」によって大きく変わります。
手がかりになるのが、国土交通省が全国246駅を対象に行った駐車場の利用状況調査です。この調査では、道の駅を6つのタイプに分類。立ち寄り率がもっとも高かったのはインターチェンジ近傍(約2km)の「IC近接型」でしたが、平均駐車時間が最長だったのは、温泉や体験施設などを持つ「集客施設型」(49〜54分)でした。
滞在時間が長くなれば、当然ながら駐車場は回転しなくなり、混雑時の“ラッシュ率”も跳ね上がります。国交省の資料でも、立ち寄りやすさや滞在時間によって、必要な駐車規模が従来の想定を大きく上回る傾向が示されています。
さらに混雑に拍車をかけるのが、マナー問題です。同省の資料には、混雑時に小型車が「大型車マス」やゼブラ模様の導流帯に停めてしまっている駅や、入場待ちの車列で入り口に渋滞が起きている駅の写真も報告されています。
渋滞回避の「停めっぱなし」は何時間からNG?
では、大渋滞を避けるため、あるいは長時間の運転疲れをとるために、道の駅の駐車場に長時間停めっぱなしにしたり、車中泊をしたりするのはルール上、どうなのでしょうか。
国土交通省の「道の相談室」の回答をひも解くと、「道の駅は交通事故防止のため24時間利用できる休憩施設なので、運転の途中で疲労回復のために車内で仮眠をとることは構わない」としつつ、「駐車場など公共空間での宿泊利用は基本的に遠慮してほしい」と明記されています。
また、休憩以外の目的での利用についても「すべての道の駅に共通して、休憩目的の道路利用者の利用が妨げられないことが必要」としています。つまり、全国一律で「何時間までならOK」という明確な基準はないものの、「これから休憩したい人の邪魔にならないこと」が大前提なのです。
駐車マスの使い分けも重要です。全日本トラック協会は、大型車駐車マスが5台以上ある道の駅を地方ブロックごとに地図で公開し、適正な利用を呼びかけています。小型車が大型車マスを塞いでしまえば、物流を担うトラックドライバーが休憩できなくなってしまいます。
もし初めから「泊まること」が目的なら、車中泊が公式に認められた専用スペースを選ぶべきです。日本RV協会が認定する車中泊施設「RVパーク」は、2026年8月末時点で全国686件にまで増加しています。
ちなみに、国交省によれば道の駅は2026年9月現在、全国に1234駅あります。11年ぶりの大型連休で混雑が予想されるからこそ、本来の目的である「休憩」を必要としている人がスムーズに利用できるような、譲り合いの使い方が求められています。