東京湾周遊が「異次元の体験」に! 日本初の「水素クルーズ船」ついに進水 エンジン音のない静かさ+超豪華な個室!

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日本郵船グループの新しいレストランシップ「AMANE(海音)」が長崎で進水しました。2027年5月の就航を予定しています。

船内は各階で異なる体験を

 日本郵船グループが導入する新しいレストラン船「AMANE(海音)」の命名・進水式が2026年9月11日、長崎県佐世保市の前畑造船で行われました。日本郵船の伴野拓司専務は「この船に乗ったら、もう他のクルーズができないと思えるほど、すごく幸せな気持ちになって帰ってもらえるような体験を作っていきたい」と意気込みます。

 同船は36年間にわたって日本郵船グループのクルーズクラブ東京が運航してきた東京湾のレストラン船「レディクリスタル」の後継として、2027年5月に就航する予定です。

 新造クルーズ船「AMANE」の全長は約48m、全幅は約9.5mで、総トン数は約480トン。船内は1階にメインダイニングを配置するとともに、2階にはプライベートな時間を過ごしてもらえるよう3つの個室を用意しています。

 最上階の3階に置かれたフライングデッキには、テーブルやカウンターだけでなく、ドリンクの提供を行うサービスカウンターも設置。お酒を片手に、自由にクルーズを満喫できるようにします。

「AMANE」の内外装を手掛けたワンダーウォール代表の片山正通氏は「船のデザインというのは、外観ももちろん美しくあるべきだが、乗船する方にとって船から海を見るということは非常に大事になってくると思う」と話します。

「どれだけ東京湾の美しさを多角的に体験できるエリアを設けられるかということに苦心した。メインダイニングで食事をして降りるということだけでなく、2階のバーラウンジやフライングデッキも体験できるような、東京湾を楽しんでもらえるワンランク上の体験を作っていきたい」(同)

 プロジェクトコンサルティングを行っているタイソンズアンドカンパニーの寺田心平社長も「レストラン船と考えると、『食事の時間が勝負』になってしまうが、そうではない。単なる食事という時間だけではなく、船に乗ることを含めて、すべての時間をいかに楽しんでいただくかというところは、結構ポイントだと思っている」と述べています。

水素燃料電池システムを初搭載

「AMANE」の目玉の一つが「個室」です。2階の船首側に、ラウンドした大型ガラスで仕切られた大型の個室をはじめ3室が設けられ、それぞれ専用のテラスが用意されています。船首個室のデッキからは海をより身近に感じながら、東京湾の景色を楽しむことができます。

 日本郵船技術本部の山本泰執行役員は「天井のところの曲面は、普通の船を建造するのとは違う精度で前畑造船が作り上げている。そういったディテールへのこだわりについて、ものすごく感謝している。まだ進水して内装などはこれからなので、一緒にチームで造っていきたい」と語っていました。

 さらに「AMANE」は日本郵船グループ初となる水素燃料電池システムを搭載した船になります。山本氏は電動モーター推進システムを採用したハイブリッド型電気推進船であることの強みについて「エンジン音が聞こえない静寂性」と説明。「クルーズ中は海の音や港の音が聞こえるようなところを楽しんでいただきたい」と話していました。

「AMANE」の就航を前に、現在運航している「レディクリスタル」は2026年11月末をもって引退します。「レディクリスタル」が就航したのは1990年5月のこと。日本郵船が客船事業を復活させる際に計画された1隻でプロジェクト名では「小梅ちゃん」と呼ばれていました。

 伴野専務は「日本郵船がずっとやりたかった客船事業にもう一回参加するという意味で、非常に思い入れを持っていた」と振り返ります。

「『レディクリスタル』が出てきたのはバブル絶頂期で、そこからいろいろな時代を通り過ぎ、日本郵船も大きく変わってきている。我々が将来に向かって事業を展開していく中で、大きな意味で将来性を象徴するという視点で『AMANE』を新たに導入し、皆さんに利用してほしいという強い思いがある。東京湾という場所でこれまでレストラン船事業を続けてきたが、もっと一層違う異次元の体験をしてもらえるセットアップを今回作っていきたい」