戦後80年を経てもなお不発弾が見つかる沖縄で、住民の避難範囲も処理期間も大幅に縮められる新たな装備が使われ、危険な処理作業を支えています。
沖縄でもっとも多く発見される5インチ砲弾
2026年9月5日、沖縄の陸上自衛隊第15旅団に所属する第101不発弾処理隊は、沖縄県浦添市で発見された太平洋戦争中のアメリカ軍砲弾の安全化(処理)を実施しました。その際に使用されたのが「耐爆容器」です。
太平洋戦争末期に激戦地となった沖縄県では、戦後80年以上を経た現在でも当時の不発弾が発見されています。9月5日に安全化が実施されたのはアメリカ海軍の5インチ艦砲弾ですが、同砲弾は特に発見・処理される件数が多いことで知られています。
耐爆容器は、この5インチ艦砲弾の処理を目的に神戸製鋼所が開発したものです。直径約1mの筒型鋼鉄製容器で、スライドレールにより衝撃を与えることなく不発弾を容器内に収納できるようになっており、この中で信管破壊処理が実施されます。沖縄では2024年1月に運用が開始されました。
従来の、処理用の穴(処理壕)を構築する安全化の手法に比べて、準備などに必要な期間を1か月から2週間程度に半減できるほか、住民の避難半径も3分の1程度まで抑えることが可能となりました。これにより、県民生活への負担軽減に大きく繋がっています。
第101不発弾処理隊による不発弾処理は、2025年度だけでも466件、総重量にして11.47tという膨大なものです。平時にありながら、同部隊は現在進行形で「実戦」を経験し続けているといえるでしょう。
【点火!】5インチ艦砲弾の安全化(動画)