「まるで川…」名古屋を襲った記録的豪雨、でも鉄道は翌日復旧! その裏にあった26年前の“壮絶な教訓”

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記録的豪雨に見舞われた名古屋市。しかし鉄道は翌日にはほぼ復旧。その裏には26年前「東海豪雨」の教訓がありました。

「まるで川…」SNSに驚きの投稿相次ぐ

 記録的な豪雨に見舞われた名古屋市。しかし、名古屋市周辺の在来線は次の日にはかなりの範囲で復旧していました。その復活の要因について調べると、20年以上前に起こった東海豪雨の影響があったようです。

 2026年9月8日、愛知県は記録的な豪雨に見舞われました。8日夕方からは名古屋市やその周辺の市でも大雨警報などが発令されていました。

 筆者(鈴木伊玖馬:乗りもの好きライター)は名古屋市の隣にある春日井市に在住していますが、市内を通る庄内川などにレベル5・氾濫特別警報が出ていました。直接的な被害はありませんでしたが、夕方以降はひっきりなしに緊急速報が鳴っていました。

 また、SNS上では浸水被害を受けた名古屋市内の様子が数多く投稿されました。印象的なのは、JR中央本線千種駅周辺の様子。こちらは線路内に水が入り込み、まるで川のようになっていました。さらに名古屋の繁華街である栄駅周辺でも道路が冠水し、地下街に水が入り込むなど、驚きの光景が広がっていました。

 しかし、次の日になると名古屋市周辺の在来線はおおむね営業を再開しており、水害対応能力の高さがうかがえます。その裏には、2000年に起こったある豪雨災害の影響が見られるのです。

 その災害とは、2000年9月11日から12日にかけて東海地方を襲った「東海豪雨」です。その雨量はすさまじく、名古屋市では1日の降水量が428ミリを記録。これは、それまでの最高雨量の約2倍に達していました。

 この豪雨で名古屋市周辺を流れる新川は氾濫し、床上浸水は2万2894棟を記録。死者10名、最大時には約22万世帯、約58万人に避難勧告・指示が出されるなど、甚大な被害を受けました。

 当然、鉄道網にも大きな影響があり、12日は市営地下鉄や名鉄線、JR在来線がほとんど運休状態となります。その後、おおむね全線の復旧が完了したのは14日ごろとなりました。

巨額投じた官民の“備え”とは

 これらの被害を受けて、名古屋市と周辺の公共交通機関は水害対策をより充実させるようになりました。

 名古屋市営地下鉄では、地下鉄出入り口を封鎖して駅構内への浸水を防ぐ「止水板」の改修工事を実施。市が翌2001年に作成した記録によると、整備委託費用などもあわせて約1億円ほどの追加予算が計上されています。

 JR東海も、盛土や切取区間ののり面(切土や盛土でできた斜面)にコンクリート等の防護工を施したほか、排水を促進する排水パイプを設置しました。沿線に設置した雨量計が規制値を超えると自動的に警報を発する機能も設けています。さらに2020年6月には、土砂災害リスクの把握に優れた「土壌雨量」や局地的な集中豪雨を捉えるレーダ雨量を活用した新たな運転規制も導入しています。

 そして、何より大規模な対策を行ったのが名古屋市当局です。東海豪雨や平成20年8月末豪雨等を受け、原則1時間60ミリの降雨に対応するための雨水ポンプの増強や、雨水貯留施設の整備・増強を実施。平成30年度時点で2000億円の事業費を投じるなど、水害対策に努めてきました。

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 まだまだ油断はできませんが、一定の落ち着きを取り戻しつつある名古屋市。今回の水害についてもしっかり調査し、今後の水害に備えてほしいと思います。

【映像】えっ…これが「まるで川になった名古屋市」スゴい様子です