“世界で最も先進的な歩兵戦闘車”試作車がついに米軍の試験場に納入! 巨大な機関砲やミサイルランチャーを搭載

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複数企業が共同で開発したドイツ生まれのアメリカ車両

 ミシガン州オーバーンヒルズに拠点を置くアメリカン・ラインメタルは2026年9月1日、XM30「リンクス」歩兵戦闘車の8両の試作車のうち、第1号車を米陸軍に納入したと発表しました。

 この車両は、現在アメリカ陸軍が運用しているM2およびM3「ブラッドレー」歩兵戦闘車を置き換える「Born-Digital(ボーン・デジタル)パスファインダー・プログラム」のために開発された車両です。ドイツの防衛企業ラインメタルが開発したリンクス歩兵戦闘車をベースとして、米軍向けに再設計された新型車両となる予定です。

 ベースとなる車両であるリンクスは、「世界で最も先進的な歩兵戦闘車」のひとつとされており、最高時速は70km/h以上、乗員は3名で、さらに最大8名の兵員を輸送できます。ドイツ連邦軍での採用実績は現時点ではありませんが、ハンガリー陸軍では2020年から運用されており、ウクライナ軍にも少数が供与されています。

 アメリカ陸軍の要求を満たすリンクスとするため、ラインメタルのアメリカ法人であるアメリカン・ラインメタルのほか、テキストロン・システムズ、アリソン・トランスミッション、RTX、L3ハリス、アンドゥリル・インダストリーズなど、複数の企業が関わっており、「チーム・リンクス」として活動しています。

 この車両は、アメリカ陸軍が求める性能要求を満たすとともに、戦場における能力を向上させることを目的として設計されています。また、開発当初から、ソフトウェアとハードウェアの双方にモジュラー・オープン・システム・アプローチ(MOSA:Modular Open Systems Approach)を採用しています。これは、各部を交換・更新しやすいモジュールとして設計するもので、将来的なアップグレードの際にも、車両全体を設計し直すことなく、容易に対応できるようにするものです。

 砲塔はベースとなるリンクスから大きく仕様変更されており、30mm機関砲ではなく、ノースロップ・グラマン製の50mm XM913砲を搭載する大型の無人砲塔となります。また、これに伴い乗員構成も3名から2名に変更される予定です。さらに、多用途ランチャーの搭載も予定されており、対戦車誘導ミサイルや、自爆ドローンの一種である徘徊型弾薬(ロイタリング弾)を発射可能とされています。

 さらに特徴的なのが、史上初となるハイブリッド電気式パワートレインを導入している点です。この装備により、燃料の節約だけでなく、モーターのみでの隠密走行や、対ドローン装備などへの給電が可能となります。

 このプログラムでは現在、アメリカン・ラインメタルとGDLS(ジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ)の2社が残っており、今後は両社のXM30「リンクス」と「ウルフ」の性能比較を行ったうえで、採用車両が決定される予定です。

【かなりの重装備…】これが、XM30「リンクス」です(動画)