「運用費は1/3、性能は同等」戦闘機の常識を破壊する“無人グリペン”、空の勢力図を変えるか!?

なぜ?計測器業界に好業績期待

スウェーデンのサーブ社が超音速ステルス無人戦闘機の新コンセプトを発表。主力戦闘機グリペンとの連携を視野に入れ、コストは半分を目指す計画です。

スウェーデン空軍100周年でベールを脱いだ新世代機

 2026年8月、スウェーデンでパイロットが搭乗しない超音速ステルス戦闘機のコンセプトが発表されました。防衛大手のサーブ社が開発を進めるこの機体は、同国の主力戦闘機「グリペン」に匹敵する性能を持ちながら、驚きの低コストを目指すといいます。いよいよ“無人戦闘機”が現実のものとなるのでしょうか。

 2026年8月22日と23日の2日間、スウェーデン空軍はマルメン空軍基地で、空軍設立100周年を記念する航空ショーを開催しました。この会場で、スウェーデンの防衛・航空大手であるサーブ社が、開発中の「超音速ステルス無人戦闘機」のコンセプトモデルを公開し、注目を集めました。

 この無人戦闘機は、現在サーブ社がスウェーデン空軍に提案している計画です。鋭いエッジを持つ多角形の翼と、低く扁平な胴体が特徴的な機体で、レーダーに探知されにくいステルス性を強く意識したデザインとなっています。

 計画では、スウェーデンの主力戦闘機であるグリペンと同等の超音速性能を持つことが目標とされています。エンジンには、グリペンの最新型であるグリペンEと共通のF414エンジンを搭載する予定で、高い信頼性と整備性を確保します。

 また、兵装は胴体内部に内蔵する方式を採用しており、これもステルス性能を高めるための設計です。想定される役割は、偵察任務や早期警戒、空対空戦闘から、敵の防空能力を無力化する任務、さらには精密誘導爆撃まで、多岐にわたります。

目標は「グリペンの半額」という破格のコスト

 この無人戦闘機計画で特に注目されるのが、そのコスト目標です。サーブ社は、初期取得コストをグリペンの半分、そして運用経費については3分の1に抑えるという、厳格な目標を設定しています。

 高性能な戦闘機をより低コストで導入・運用することを目指しており、これが実現すれば、各国の空軍力に大きな影響を与える可能性があります。

 サーブ社は実用化に向けて、3段階のデモンストレーター(実証機)を製作する計画です。

 第1段階の「A1デモンストレーター」は、すでに国防省の資金を得て進められており、15か月以内に初飛行し、ステルス性能の実証を行う予定です。続く「A2デモンストレーター」では、機体の材料やセンサー、搭載兵器の発射試験が計画されています。

 そして最終段階となるフルスケール開発の「A3デモンストレーター」は、現在のところサーブ社の自己資金で進められています。計画では、2030年ごろに政府から正式受注を獲得し、2030年代半ばの就役を目指すとしています。

「最後の有人戦闘機」といわれたロッキードF-104戦闘機の登場から70年余り。ついに超音速で空を駆け巡る無人戦闘機が誕生するのか、今後の開発の進展から目が離せません。