実業家の前澤友作氏が発注したスーパーヨット「NAUSICAÄ(ナウシカ)」が横浜港に初来日しました。海上自衛隊の護衛艦を凌駕する全長約114mの巨大な船体と、贅を尽くした規格外の豪華設備の全貌に迫ります。
護衛艦よりデカい! 前澤氏のスーパーヨット「ナウシカ」初来日
ファッション通販大手ZOZO(ゾゾ)の創業者としても知られる、実業家の前澤友作氏が発注したスーパーヨット「NAUSICAÄ(ナウシカ)」が2026年9月5日、初めて来日しました。
ヨットと聞くと小型船のイメージがありますが、「ナウシカ」は全長114.2m、幅は18.7mあり、総トン数は6593トンです。スーパーヨットの中でもメガヨットやギガヨットとも呼ばれている種類の船になり、世界的に見てもこの規模のスーパーヨットは非常に珍しい存在です。
実際、海上自衛隊のあぶくま型護衛艦(全長109m)よりも大きく、横浜港への入港時は大型の練習船などに対応した新港ふ頭に接岸しました。
「ナウシカ」はリュールセンの創立150周年を記念する「プロジェクト・コスモス」として建造されました。船籍はイギリス領バミューダ諸島です。
6つのデッキ(階層)を持ち、長距離・遠洋航海を前提とした設計が取り入れられているほか、耐氷構造(アイスクラス1D)が施されているため、軽い氷海域であれば安全に航行が可能です。このため、北極と南極を含めた世界5大洋と7大陸すべてを冒険できる能力を秘めています。
ブリッジ(船橋)の前方にはヘリコプターの発着に対応するためヘリパッドが設けられ、船尾側には全長12.5mのフィッシングボートなどをそのまま格納できる「ドライドック」も備えられています。さらにジェットスキーや潜水艇も搭載が可能です。
巡航速力は20ノット(約37km/h)。ディーゼル発電機を回し、そこで生まれた電力で完全電動式のアジマス・ポッドを駆動させる電気推進システムを採用しています。加えて、メタノールを水素に変換して発電する燃料電池システムまで試験的に導入しています。
船内に書斎やプールも!? 規格外の「動く最高級ホテル」
「ナウシカ」のデザインは内外装ともに世界的なプロダクトデザイナーであるマーク・ニューソン氏が手掛けました。船首から船尾にかけての流れるようなシルエットと、グレーを基調とした船体にキャビンデッキを囲む黒いガラスの帯が外観上の大きな特徴となっています。
船体の最上部にはスカイテラスを備えた巨大なガラスドーム型の書斎が設けられています。リュールセン社は、水晶のように透明な厚い特大ガラスを美しく曲げるため独自の技術を開発。これにより、遮るものが何もない360度のパノラマビューを実現しました。なお、この書斎とスカイテラスは、オーナー専用のプライベートスペースとして使われます。
「ナウシカ」は最大18人のゲストと36人の乗組員の乗船に対応しており、客室数はゲストルームを含めて9部屋、クルー用の寝室27部屋が用意されています。こうしたプライベート空間に加えて船内にはスイミングプールやジャグジー、サウナ、ジムなど、最高級ホテルに比肩する設備を設けています。
船首のヘリパッドの下にはガラス張りの展望ラウンジを、船尾には広々としたメインデッキを見下ろせるガラス製の手すりを備えたオープンバルコニーまで配置されています。
ここまで贅を尽くした「ナウシカ」、横浜港には9月19日まで寄港する予定です。