プレミアリーグの夏の移籍市場が閉幕。“王者”アーセナルは熱望していた大物アタッカーの獲得を実現させることができなかった。
アーセナルは今夏の移籍市場で4人の新戦力を獲得した。フランス代表GKイラン・メリエがフリー加入し、ベシクタシュへ移籍したベルギー代表FWレアンドロ・トロサールの後釜としてギリシャ代表FWフリストス・ツォリスを獲得。ブラジル代表MFブルーノ・ギマランイスの獲得によって中盤を強化し、フランス代表DFウィリアン・サリバの負傷離脱を受け、イングランド代表DFエズリ・コンサをスカッドに加えた。
また、昨年夏にレヴァークーゼンからレンタル加入したエクアドル代表DFピエロ・インカピエは完全移籍へ以降。GKから中盤にかけてはプレミアリーグ屈指の陣容を整えることに成功した。
しかし、最優先事項となっていた左ウイング(WG)を主戦場とするアタッカーの補強は実現せず。アストン・ヴィラからチェルシーへ移籍したイングランド代表MFモーガン・ロジャーズ、パリ・サンジェルマン(PSG)からリヴァプールへ移籍したフランス代表FWブラッドリー・バルコラ、レアル・マドリードに所属するブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール、アトレティコ・マドリードに所属するアルゼンチン代表FWフリアン・アルバレスらが候補として浮上したが、いずれも獲得まで漕ぎ着けることはできず、攻撃陣の新戦力はツォリスのみとなった。
スポーツ専門メディア『アスレティック』によると、アーセナルは当初ロジャーズをトップターゲットとし、アストン・ヴィラとの交渉に臨んでいたとのこと。8000万ポンド(約173億円)という明確な評価額を設定し、取引が実現可能と考えていたが、マンチェスター・シティがイングランド代表MFエリオット・アンダーソンを1億1600万ポンド(約250億円)で獲得したことによって状況は一変。アストン・ヴィラも同程度の移籍金を要求したことで交渉は難航し、最終的にロジャーズは1億1700万ポンド(約252億円)でチェルシーへ移籍した。
バルコラについてもPSGが要求する高額な移籍金に二の足を踏む形に。リヴァプールが獲得時に費やした額は最大1億2300万ポンド(約265億円)と報じられている。
ヴィニシウスについては、当初レアル・マドリードとの契約が来夏までとなっており、獲得のチャンスがあると考えていたが、最終的には新契約が締結された。また、バルセロナ加入の夢が打ち砕かれたアルバレスにとっての「唯一の移籍先候補」となったものの、選手本人は最後までプレミアリーグへの復帰を望まなかった。
攻撃陣に劇的な変化をもたらす一線級のアタッカーを求めていたアーセナルだが、気づけば選択肢は減り続け、最終的には補強資金を今冬または来夏に回す決断に至ったと『アスレティック』は指摘している。