「潜水艦貸すよ!」世界初“第5世代潜水艦”の運用をスムーズにするため軍事機密の塊をあえて全見せ スウェーデン

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スウェーデン海軍は2026年8月20日、潜水艦訓練を受けるポーランド海軍を歓迎する動画を投稿しました。

建造される新型艦に備えた訓練

 スウェーデン海軍は2026年8月20日、潜水艦訓練を受けるポーランド海軍を歓迎する動画を投稿しました。

 ポーランドは6月、スウェーデンの防衛企業サーブが開発する潜水艦「A26型」を調達する契約を結びました。

 ただ、現状、ポーランド海軍が保有する潜水艦は、老朽化したソ連製キロ級潜水艦「オジェル」のみで、スウェーデン製潜水艦の運用経験はありません。そのため今回の契約に関連し、潜水艦の運用訓練を受けるため、ポーランド海軍の将兵がスウェーデンに招かれました。

 今後、ポーランド海軍の乗組員は、スウェーデン式の潜水艦運用を学ぶため、2028年初頭まで訓練を実施するとのことです。

 A26型は、サーブが「世界初の第5世代潜水艦」としてアピールしている潜水艦です。

 同艦は通常動力型の潜水艦で、排水量は約2000トン、全長約66mと比較的小型の船体ですが、バルト海などの水深が浅い海域での航行を想定して設計されています。

 特に静粛性に重点を置いて設計されており、潜水艦が敵に発見される要因となる磁気・音響・赤外線・電磁波などのシグネチャーを、特殊素材や船体デザインによって大幅に低減しています。また、乗員26人での運用が可能な設計となっており、少人数での任務遂行を可能としています。

 船体中央部には、任務に応じたモジュールを搭載できるスペースが設けられており、無人機運用モジュールやバッテリー拡張モジュール、特殊部隊用モジュールなどを、ドックで交換することが可能です。また、建造時にVLS(垂直発射装置)を追加できる設計となっており、ポーランド海軍が求める巡航ミサイル発射能力にも対応可能な点が、同艦を選定した大きな理由の一つとなりました。

 さらに、同艦の大きな特徴が、艦首に魚雷発射管のほか、「マルチミッションポータル」と呼ばれる直径1.5mの潜水ロックを備えていることです。ここには無人潜水艇や潜水要員を待機させることができ、注水後にハッチを開けて発進させることで、海底ケーブルやパイプラインなどのインフラ防衛や、破損箇所の修理などに活用できます。

 ただ、スウェーデン向けに発注されたA26型も、まだ完成していません。スウェーデンは2015年にA26型潜水艦2隻を86億スウェーデンクローナで発注し、1番艦の引き渡しを2023年に予定していました。しかし、安全性向上のためのコスト増加や建造の難航などにより納期が遅れており、一部報道では1番艦の納入は2031年頃が見込まれています。

 そこでスウェーデン側は、調達契約を結んだポーランドからもA26型の試験・実験に携わるスタッフを派遣してもらう予定です。今回の訓練は、こうした本格的な新型潜水艦の試験に向けた、前段階の訓練という位置付けでもあります。

【動画】なに? 魚雷発射管から人!? これが、船外活動可能な第5世代潜水艦A26です

【動画】ポーランド海軍の潜水艦乗りが訓練を受けるため到着! 迎えるスウェーデン海軍