自衛隊指揮に国産人工知能=政府検討、候補にサカナAI―自律性・迅速判断両立狙う

燃料電池の「コージェネ」とは?

 政府は自衛隊の指揮統制システムに国産AI(人工知能)を導入する検討に入った。各国が「新しい戦い方」への対応を急ぐ中、日本としても「AI主権」を確保しつつ、自衛隊指揮官の判断の迅速化・精密化につなげる。年内に改定する安全保障関連3文書に方針を明記する見通しだ。
 複数の政府関係者が明らかにした。自衛隊の指揮統制システムにAIを組み込むのは初めて。日本としての自律性を確保するため、国産AIを指揮統制システムの中核に位置付けつつ、最先端の米国製AIなどと連携させる案が検討されている。米軍との共同対処能力を強化する狙いもある。
 国産AIとしては新興企業「サカナAI」(東京)のシステムが候補に挙がっている。
 防衛省によると、各国はAIを使った意思決定支援システムの開発を加速させている。米軍は米企業「パランティア・テクノロジーズ」の「メーブン・スマート・システム」を採用しており、「目標の探知から攻撃までの時間を、数時間から数分に短縮した」と説明している。
 ヘグセス米国防長官は1月の談話で「米軍はあらゆる領域でAIファーストの戦闘部隊になる」との見通しを示している。
 一方、自衛隊のAI活用は出遅れ気味だ。AI活用は途上にあり、防衛省は7日に公表した資料で「意思決定の速度・精度の両面で相手方に劣後しかねない。日米連携でのギャップも懸念される」と危機感を示し、体制抜本強化の必要性を訴えている。 
〔写真説明〕防衛省=10日、東京都新宿区