NEXCO中日本が、新東名の未開通区間である新秦野IC~新御殿場IC間の建設現場の見学ツアーを開催。神奈川県の山北町で進められている「山北天空大橋」や「山北スマートIC(仮称)」の建設現場が親子向けに公開されました。
「山北天空大橋」などの現場を公開
NEXCO中日本は2026年8月3日、新東名の未開通区間である新秦野IC~新御殿場IC間の建設現場を、親子向けに公開する見学ツアーを開催しました。毎年恒例となっている今回のイベントでは、神奈川県の山北町で進められている「山北天空大橋」や「山北スマートIC(仮称)」の建設現場が公開されました。
新秦野IC~新御殿場IC間の約27kmは、新東名の“最後の未開通区間”です。現状では東名が通行止めとなった場合、並行する国道246号で渋滞が頻発していることから、開通による周辺地域の混雑緩和も期待されています。
この路線の一部として建設が進められているのが、丹沢山地の「河内川」を跨ぐ橋である山北天空大橋です。山北天空大橋は「バランスドアーチ橋」と呼ばれる構造で、長さは上り線が771m、下り線は692m、最大支間長(橋脚と橋脚の間の長さ)は220mとなっています。
また、建設地は非常に谷深い地形であるため、川面からの高さは約125mに達します。同構造の橋では日本最大級の規模を誇り、その大きさは、山ひとつ離れた国道246号からも確認できるほど巨大です。
ちなみに、現在は「河内川橋」と呼ばれますが、橋の名称は公募により2025年9月に「山北天空大橋」に決定。供用開始後からこの名称が使用されることになっています。
山北天空大橋の架橋工事は、崖になった川岸の両方にそびえる橋脚から、アーチ状の橋桁を“やじろべえ”のように延長する手法で進められています。昨年2025年のイベント開催時点では、両岸から少しずつ延びていった橋桁が真ん中でつながる「閉合」まであとわずかという状況でしたが、今回はついに閉合を迎えた橋の姿が参加者に公開されました。現在は橋の側面部など、上部工の構造物の整備が進められています。
また、河内川橋の建設のために設置された「インクライン」という巨大な斜行エレベーター施設に乗って、崖を下る体験も行われました。このインクラインは傾斜角40度で、最大積載量は90トン。地上から高さ60mの位置にある施工ヤードまで建機や資材を運んでいます。施工ヤードから地上へゆっくり下り降りる際には、子どもたちだけでなく、同伴した大人の参加者も壮大な景色などに感動している様子でした。
この山北天空大橋のすぐ西側の山の上では、新設される山北スマートICの工事も進んでいます。
こちらは東京方面への出入りのみが可能なハーフICとなる予定で、現在は切土や盛り土などによる造成工事が佳境を迎えています。現在の東名は、県境の大井松田~御殿場間で25km以上にわたってICがないため、利便性の大きな向上が期待されています。
ただNEXCO中日本の担当者によると、新秦野ICと山北スマートICの間に位置する「高松トンネル」(約2850m)では、掘削で断層破砕帯や湧水が断続的に出現しているため、工事が難航しているとのこと。そのため2025年11月には、開通時期がこれまでの2027年度から「少なくとも1年以上遅延する」という見通しを示しています。