熊本県で最大震度7を観測した地震は4日、発生から1週間がたった。県内では、7600人余りが避難所で厳しい生活を続ける。「雑魚寝で体が痛い」「断水はいつまで続くのか」。疲労は限界に達しつつある。爆発事故で7人が死亡したイオンモール熊本(嘉島町)前には、犠牲者を悼む花や色紙も置かれていた。
震度7の揺れに襲われた宇城市では、約3200人が避難生活を送る。小川防災拠点センターに身を寄せる長谷川ミネ子さん(72)は「1週間はきつかった。風呂にもあまり入れず、野菜も食べられない」とぐったりした様子。雑魚寝で体が痛むといい、地震でけがをした右足は腫れたままだ。「早く普通の生活に戻りたい」と願った。
橋本愛子さん(84)は3日前に自宅に戻ったが、家族が不在の日中は同センターで過ごす。橋本さんは「水が出ないのでご飯が炊けない」と訴えた。センターでは4日朝、給水を求めて多くの人が列を作った。会社員の50代男性は自宅のトイレを流すため毎日水をくみに来る。「いつまでこんな状況なのか」と疲れをにじませた。
宇城市役所に隣接する避難所「ウイングまつばせ」の無職女性(76)は「自宅が全壊した。子どもや孫と庭でバーベキューをするのが楽しかったのに」と切ない表情で語る。1週間に何度も余震が起きた被災地。「自然は怖い」とつぶやいた。
イオンモール熊本前には、花束や感謝のメッセージを記した色紙が置かれていた。色紙には「あなたがいたからイオン熊本で笑い楽しめました いつどんな時も忘れないよ またね ありがとう」とつづられた。お茶などのペットボトルも数本添えられていた。
イオンモール熊本を週に1回は訪れていたという宇城市の会社員渡辺伸悟さん(38)は、色紙などが置かれた場所を訪れ手を合わせた。「痛かったよね。怖かったよね」と、犠牲者に思いをはせたという。自宅は半壊状態で断水が続くといい、1週間を「長いようで、あっという間だった」と振り返った。
7歳の長男と訪れた同県大津町の40代男性は、月に2~3回訪れて買い物などを楽しんでいた。男性は「見慣れた風景と違い、改めてびっくりした」と話し、2人で手をそっと合わせていた。
〔写真説明〕「イオンモール熊本」付近に花を手向ける男性=4日午後、熊本県嘉島町
〔写真説明〕「イオンモール熊本」に向かって、手を合わせる渡辺伸悟さん=4日午後、熊本県嘉島町
〔写真説明〕「イオンモール熊本」に向かって手を合わせる親子=4日午後、熊本県嘉島町