「駅に着いたけど、ドアが開かない!」 ホームを延伸できない“やむにやまれぬ事情”とは? 首都圏の「ドアカット」駅5選

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「駅に着いたけど、電車のドアが開かない」という駅があります。その多くは、ホームに対して電車の編成が長いため、はみ出た車両のドアを開けない「ドアカット」を行っているためです。今回、首都圏で「ドアカット」を行っている駅ややめた駅を五つ紹介します。

ホームが短くて列車は「ドアカット」

「駅に着いたけど、電車のドアが開かない」という不思議な駅があります。その多くは電車がホームからはみ出してしまうためで、ホームからはみ出した車両だけ、ドアが開かない仕組みになっています。

 このような取り扱いは「ドアカット」と呼ばれていますが、2026年には東急大井町線の九品仏駅(東京都世田谷区)で行われている「ドアカット」を廃止するという報道がありました。ここでは、首都圏で「ドアカット」を行っている駅や、「ドアカット」をやめてしまった駅を五つ紹介します。

東急大井町線戸越公園駅

 東急大井町線では九品仏駅のほか、2013(平成25)年まで戸越公園駅(東京都品川区)でもドアカットが行われていました。九品仏駅のドアカットは、5両編成のうち二子玉川方の先頭車1両(5号車)のドアが開かないというものです。しかし、戸越公園駅は反対の大井町方の2両(現在の1・2号車)で行われていました。

 九品仏駅・戸越公園駅とも、駅の前後が踏切で挟まれています。このため、ホームの長さが足りず、ドアカットを行っていたものです。戸越公園駅では大井町方の踏切が移設され、ホームが2両分延伸されました。これにより、2013(平成25)年2月24日にドアカットが廃止され、この日から5両すべての扉が開くようになりました。

京急梅屋敷駅

 京急では、梅屋敷駅(東京都大田区)でドアカットが行われていました。こちらも駅の両端が踏切で挟まれていたため、6両編成のうち浦賀方の2両でドアカットが行われていました。4両編成の列車はホームに収まっていたので、ドアカットは行われていません。

 その後、梅屋敷駅は京急蒲田駅付近連続立体交差事業に伴い高架駅に変わりました。まず、2010(平成22)年5月16日に上り線が高架化され、上り列車のドアカットが廃止。続いて2012(平成24)年10月21日に下り線も高架化され、梅屋敷駅でのドアカットは上下列車とも完全に廃止されています。

東武伊勢崎線浅草駅

 東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)は、浅草駅を出るとすぐ直角に曲がるため、同駅のホーム先端部も大きく曲がっています。かつては大きく曲がった箇所でも乗り降りできましたが、2011(平成23)年9月29日から先頭(下り方)2両でドアカットが行われ、これらの車両では乗り降りができなくなりました。

 なお、特急列車はドアカットを行っていません。しかし、電車とホームの間が広くなるため、電車のドアとホームの間にスロープ板を置いて乗り降りしやすくしています。

江ノ島電鉄線腰越駅

 江ノ電の腰越駅(神奈川県鎌倉市)では、4両編成の列車の鎌倉方の先頭車1両でドアカットが行われています。腰越駅は道路と踏切に挟まれる形でホームが短く、3両分しかありません。

 江ノ電は江ノ島駅の近くから腰越駅まで道路を走っています。腰越駅は江ノ電の線路が道路に出る所でもあり、反対側には踏切があるため、現状の構造ではホームの延伸が困難です。

JR横須賀線田浦駅

 JR東日本の路線では、横須賀線田浦駅(神奈川県横須賀市)でドアカットが行われています。11両編成の列車のうち先頭車と、2両目の先頭車寄りのドアが開かず、他のドアから乗り降りするように案内されます。

 田浦駅は、駅がトンネルに挟まれています。このため、11両編成の列車はホームに入り切らず、列車の端がトンネルに入ってしまいます。全部の車両の扉が開くようにするためには、トンネルを大きく改修する必要があります。しかし、この区間の列車は概してガラガラで、先頭の車両に乗っている人は少ないのが実態です。