「えっ家じゃないの!?」家づくりのプロが作る“24時間シェルター”の衝撃! なぜ防衛分野へ?

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日本の3Dプリンター建築メーカー、Serendixがイギリスの航空ショーで軍用シェルターのコンセプトを公開しました。住宅建築で培った技術を応用し、約24時間で建設可能としています。

住宅技術を防衛分野へ

 敵の攻撃から兵士を守るシェルターは、現代戦で欠かせない存在となっています。日本の3Dプリンター建築メーカー、Serendix(セレンディクス)は2026年7月、イギリスで開催された「ファーンボロー国際航空ショー」で、防衛用途を想定した3Dプリンター製シェルターのコンセプトを公開しました。住宅や駅舎などで培った建築技術を応用し、ドローン格納庫や兵員用シェルターへの活用を提案しています。

 同社は2018年創業のスタートアップ企業で、本社は兵庫県西宮市にあります。「日本初の3Dプリンター住宅」をはじめ、JR西日本の駅舎や災害復興施設などを手掛けるほか、東京都交通局向け駅舎の実証事業にも取り組むなど、3Dプリンター建築の実用化を進めてきました。

 同社の建築は、大型ロボットアームの先端から特殊なモルタル材を押し出し、一層ずつ積み重ねながら壁を造形する仕組みです。建物には鉄筋やコンクリートを組み合わせた鉄筋コンクリート(RC)構造を採用しており、これまで国内で10棟以上の建物が建設されています。

 最大の特徴は施工時間の短さです。建物の規模にもよりますが、小型のシェルターであれば約24時間で完成させることが可能といいます。現在は工場で製造した部材を現地へ運搬・組み立てる「オフサイト方式」を採用しており、短期間で設置できることから、迅速な施設整備が求められる防衛施設や災害時の応急施設などへの活用が期待されています。

気になる防護性能は

 今回公開した軍用シェルターのコンセプトは、前線基地で運用される小型無人機(ドローン)の格納庫や兵員用シェルターなどを想定したものです。同社はこれを「次世代防衛建築」として紹介し、防衛分野への応用をアピールしました。

 施工時間の短さだけでなく、防護性能の評価も進められています。同社によると、防衛大学校などと連携して各種評価試験を実施しているほか、飛翔体衝突試験では、ドローンなどによる衝撃から内部の人員を保護できることを確認したといいます。現在は防衛分野での具体的な活用方法について、防衛省などへの提案を進めている段階です。

 ウクライナ戦争では、ドローンやミサイルによる攻撃が戦場の様相を大きく変えた一方、兵士や装備を守るシェルターや掩体の重要性も改めて浮き彫りになりました。住宅建築から生まれた日本の3Dプリンター技術が、こうした防衛インフラの分野で新たな活躍の場を広げるのか、今後の展開が注目されます。

【動画】えっ…これが「構造体VS飛翔体」圧巻の衝突実験の様子です