英国初の無人戦闘機「ブロンタナックス」誕生!「タイフーン」の“影武者”として働く”相棒”、これが未来の空戦の姿か?

ソフトウェア市場の拡大に期待

BAEシステムズはファンボロー国際航空ショーで、英国初の無人自律型協働戦闘機(CCA)「ブロンタナックス」を発表しました。有人戦闘機と連携して運用することで、より低コストで戦闘能力を向上させることを目指します。

有人機と連携する「空の相棒」

 BAEシステムズは、ファーンボロー国際航空ショーで、英国初となる無人自律型協働戦闘機(CCA)「ブロンタナックス(Brontanax)」を発表しました。この機体は、既存および将来の有人航空機を補完することで、軍隊の戦闘能力を増強し、より低コストで最前線での戦闘能力を向上させることを目的としています。

 「ブロンタナックス」は、英国空軍(RAF)が進める「ストーム・ファイター(Storm Fighter)」CCAプログラムの中核となる機体です。単なる技術実証機ではなく、実際の運用コンセプトや有人・無人協同運用を検証する「運用コンセプト実証機(Operational Concept Demonstrator)」として開発されており、2027年の初飛行を経て、2030年ごろの実戦配備を目指しています。BAEシステムズによると、実機はすでに英国・ウォートン工場で組み立てが進められています。

 機体はBAEシステムズのジェット練習機「ホーク」とほぼ同程度のサイズで、電子戦や精密攻撃などの任務を担うことを想定しています。タイフーンや将来の日英伊共同開発戦闘機「GCAP」と連携して運用されることを想定し、タイフーンのパイロットやミッションコマンダーが遠隔で指揮・管制を行うことで、有人機と無人機によるチーム運用(MUM-T)を実現します。

 また、BAEシステムズによると、ブロンタナックスは有人戦闘機の約70~80%の能力を備えながら、価格は有人戦闘機の25%未満(約2500万ドル)に抑えることを目標としています。オープンアーキテクチャとモジュール設計を採用することで、センサーや電子機器、搭載兵器などを柔軟に更新でき、進化する脅威や新たな任務への迅速な対応を可能にするとしています。

「パイロットを危険から遠ざける」一手に?

「ブロンタナックス」の発表について、ウェス・ストリーティング国防長官は次のようにコメントを発出しています。

「英国初の無人自律型協働戦闘機の発表は、英国の防衛産業における並外れた才能と革新性を証明するものです。今回の発表は、欧州初の第6世代空軍となるという私たちの野望を実現するために、英国が持つ産業能力の深さを示すものです」

 また、RAF参謀総長のリッチ・ナイトン空軍大将は、CCAは「有人機と無人機、AIを統合した新たな戦闘航空戦略の中核」であり、ブロンタナックスはGCAPへ至る重要な橋渡しとなる能力だと位置付けています。

 BAEシステムズ航空部門グループマネージングディレクターのサイモン・バーンズ氏は、「当社の協働戦闘機は、有人航空機の航続距離を延長し、パイロットを危険から遠ざけながら、より低コストでより大きな戦闘力を生み出す能力を提供します。この能力は、英国の将来の航空戦力に対する当社の重要な投資であり、長年にわたるイノベーションへの取り組みに基づいています」とコメントしています。