なぜ激減? 最近「黄色ナンバーのバイク」を見かけないワケ そもそもどんな意味なの?

生保業界に起こるある変化とは?

原付バイクには区分によって「白」「黄色」「ピンク」などの色のナンバープレートが存在しますが、このうち、黄色のナンバープレートを付けたバイクを見かけることが減ったように感じます。なぜ「黄色ナンバー」は減少しているのでしょうか。

減りつつある「黄色ナンバーの原付」とは

 筆者(松田義人:ライター・編集者)は最近、排気量50ccの古い原付スクーターを格安で購入し、改造して90ccへとスケールアップしました。このような改造を行った際にはナンバープレートの変更が必要ですが、役所で今までの「白色のナンバー」に代わって新しい「黄色いナンバー」を渡された時、筆者はふと「そういえば、原付用の黄色いナンバーって最近見かけなくないか」と思いました。その理由は一体なんなのでしょうか。原付バイクを取り巻く法規制を整理しつつ、考えてみました。

 本題に入る前に、原付ナンバーの種別をおさらいしていきます。原付バイクのナンバーは、現行法においては主に以下のような種類があります。

・原付一種(ナンバー色は白):排気量50cc以下、新基準原付(後述)は125cc以下で最高出力を4.0k以下に制御した車両。電動キックボードや定格出力0.6kW以下の電動バイクも対象

・原付二種 乙(ナンバー色は黄):排気量51〜90ccの車両。定格出力0.6超〜0.8kW以下の電動バイクも対象

・原付二種 甲(ナンバー色はピンク):排気量91〜125ccの車両。定格出力0.8〜1.0kW以下の電動バイクも対象

 これらに加えて、50cc以下で規定の三輪・四輪などのミニカーに対応する「水色」、電動キックボード対応の「緑枠ありの小さな白色」のナンバーもあります。

 このうち、50cc以下のバイクについては「新しい排ガス規制への適合が、開発コストの都合で不可能」であったため、メーカー各社とも2025年10月をもって生産を終了しています。代わって2025年4月から導入されたのが、前述の「新基準原付」です。こちらは排気量が125cc以下で、最高出力を4.0kW以下に抑えたモデルが対象となっています。

 一方、今回取り上げる「黄色いナンバーの原付」は、上記の通り「原付二種 乙」に相当する車両。かつては「気軽に乗れて、50ccよりもパワーがあり、交通規制も少ない」ことから、多くのメーカーが50ccモデルと90ccクラスのモデルを併売していました。

 ではなぜ、いつから「黄色ナンバーの原付」を見かけなくなったのでしょうか。実はこれも、背景には「排ガス規制」の影響があると言われています。

「白色ナンバー」も消えてしまうのか?

 黄色ナンバーの原付は、その多くが「2サイクル」と呼ばれる方式のエンジンを搭載していました。2サイクルエンジンは軽量・シンプルかつ、発生するパワーも大きいのがメリットです。

 しかし2サイクルエンジンは構造上、排ガスと一緒に未燃焼のガスやエンジンオイルと排出してしまう特性を持っています。そのため年々厳しくなっていった環境基準や国際規格への適合に、相当な技術やコストも必要となっていったのです。

 これにより2000年代の初頭から、やはり「開発コストが合わない」として新車の90ccモデルが徐々に数を減らしていきました。2008年には最後まで残っていたホンダ「スーパーカブ90」が生産終了となり、90ccクラスの原付の新車は全モデルが“廃盤”となりました。これが「黄色ナンバーの原付」を見かけなくなった一番の理由です。

 また、黄色ナンバーを見かけなくなった一方、91〜125ccにあたる「ピンク」ナンバーは一時期より数多く見かけるようにもなりました。実際、110ccや125ccのモデルは各メーカーから数多く販売されていますが、これは110ccや125ccのモデルが、世界的にはポピュラーな規格だからです。

 言い換えれば「世界的に多くの販売台数を見込めない90ccや50ccのバイクより、国際基準である110ccや125ccに開発・生産のリソースを集中させたほうが賢明」と各メーカーが判断した結果とも言えるでしょう。こうして「黄色ナンバーの原付」は、現在ややレアな存在になりつつあるのです。

 他方、同じようにガラパゴス的な規格を排ガス規制の厳格化によって、原付一種では50ccの新車が消滅しました。しかし、新基準原付が実質的な後継モデルとして導入されたことを考慮すると、「白色ナンバーも黄色ナンバー並にレアな存在になる」ということはないでしょう。

 新基準原付は原付免許、自動車普通免許で運転することができ、交通規則も従来の原付一種と同じです。ナンバーもそれまでの50ccモデルと同じ白色ナンバーが交付されます。現状は対応モデルが限られていることと、認知が乏しいことなどが課題と言えますが、原付二種以上の免許を持たないユーザーが「気軽に乗れるバイク」として、今後も一定の需要は見込めそうです。

 一方の黄色ナンバーですが、現在はあくまでも「かつて存在した90ccクラス向け」でしかないため、今後はさらに目にする機会が少なくなっていくように思います。寂しいことにも思えますが、筆者のようなバイクの旧車ファンにとっては、むしろ黄色ナンバーの希少性は「ちょっと嬉しい」ことにも感じます。