道路ネットワークの整備が進展し、一般道でも「高速道路のような」道路ができてきています。なかでも高速道路ICと連絡した高スペックの道路が関東近郊にも存在します。
高速道路を下りても「高速道路っぽい道路」たち
高速道路を下りた先の一般道も、高速道路のようなスペックの道路だった――たまたま出くわして驚くようなケースもあるかもしれません。関東やその近郊の「ハイスペックなアクセス道路」を、主に5つ紹介します。
東名高速 横浜町田IC×国道16号「保土ケ谷バイパス」
高速道路アクセスを担う“高速並み”の一般道として関東でも有名なのが、保土ケ谷バイパスです。横浜市街の国道1号や首都高3号狩場線、横浜横須賀道路と東名高速をつなぐルートとして、主要区間は6車線、最高速度80km/hで設定されています。全線、自動車専用道の緑看板ですが、半世紀前の開通時から無料です。
2015年度には全国1位の交通量を記録した道路で、横浜町田ICの前後では延伸や立体化など、今も改良が加えられています。2020年には同様に横浜市街と東名高速を連絡するルートとして首都高横浜北線・横浜北西線ルート(有料)が全線開通し、交通量は多少減ったものの、それでも日本有数のレベルであることは間違いありません。
新東名高速 新御殿場IC×国道138号バイパス~須走道路
2021年に開通した新東名高速の新御殿場ICからは、河口湖方面へ無料の国道138号バイパス・須走道路が通じています。須走ICから先は有料の「東富士五湖道路」となり、中央道の富士吉田支線(富士吉田IC)へとつながっています。暫定2車線ながら無料区間も信号のない立体道路となっており、圏央道と中部横断道のあいだで東名・新東名と中央道を連絡するルートの一部を形成しています。
なお、富士山の西側では、東名の富士ICと新東名の新富士ICに、朝霧高原方面へ延びる元NEXCOの元有料道路「西富士道路」が接続しています。こちらも一部“高速のような”スペックですが、全線無料となっています。
北関東道 真岡IC×国道408号「鬼怒テクノ通り」
北関東道の真岡ICは栃木県真岡市と宇都宮市を結ぶ国道408号バイパス群、通称「鬼怒テクノ通り」と接続しています。鬼怒テクノ通りは最高速度80km/hに設定された、ほぼ立体交差の4車線道路で、7月には最後の立体部が開通して完全4車線となる予定です。
このルートは特に、北関東道の水戸・笠間方面と宇都宮市以北を連絡する場合に効果を発揮します。なお、東北道とを連絡する場合は、北関東道の宇都宮上三川ICから新4号国道・宇都宮環状線を経由し「宇都宮北道路」経由で宇都宮ICに向かうのが便利です。宇都宮環状線と宇都宮ICを連絡する宇都宮北道路も、最高速度80km/h、全線高架の立体道路です。
中部横断道 南アルプスIC×新山梨環状道路
中部横断道の南アルプスICから東へ延びる「新山梨環状道路」は、「コストコ」も出店したIC付近こそ平面区間ですが、すぐに立体の自動車専用区間となります。この道路は山梨県の甲府都市圏をぐるりと取り囲む全長約43kmが計画され、西部区間(双葉JCT~南アルプスIC)は「中部横断道」そのもの、そして南部区間(南アルプスIC~西下条)は無料の自動車専用道路(山梨県道)として2009年にそれぞれ全線開通しています。現在さらに、「東部区間」として甲府市街方面への延伸工事も進められています。
ただし、南部区間はアイメッセ山梨付近で平面区間をはさみます。ここではリニア中央新幹線の山梨県駅が建設されており、新山梨環状道路はそのアクセスを担うためです。また、新山梨環状道路の南部区間と東部区間は「西関東連絡道路」の一部ともされており、将来的には雁坂トンネル有料道路、埼玉県秩父を経て関越道の花園IC(埼玉県深谷市)までを結ぶ計画です。
新東名高速 伊勢原大山IC×県道603号「西富岡バイパス」
新東名の伊勢原大山ICのアクセス道路として開通したのが、「西富岡バイパス」です。2024年に延伸し、伊勢原市上粕屋の石倉橋交差点(県道611号・大山道)から同市西富岡の分れ道交差点(県道63号・64号)までの延長1.9kmが4車線で結ばれました。伊勢原大山ICは、その中間に位置しています。
この地域は国道から離れており、周辺の県道が2車線ばかりのなか、広々と見通しのよい西富岡バイパスの快適さは目を見張ります。しかし実は、この道路に並行して国道254号の高規格バイパスとして計画されている「厚木秦野道路」の用地も確保されています。県道の西富岡バイパスとしては1.9kmで全線開通していますが、今後さらに広域的な高規格道路に変貌する可能性があります。