舘ひろしが「何もできない頼りない男」に! 伝説のコメディ映画『免許がない!』続編公開で再び注目

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2026年6月19日に公開された映画『免許返納!?』は、俳優・舘ひろしさんが主演した1994年公開の『免許がない!』のその後を描く作品です。前作はどのような作品だったのでしょうか。

『免許返納!?』の前作とは

 2026年6月19日に公開された映画『免許返納!?』は、俳優・舘ひろしさんが主演した1994年公開の『免許がない!』のその後を描く作品です。

 前作『免許がない!』は、「超人気アクションスターが、もし運転免許を持っていなかったら?」という設定のもと、女優の前で失態をさらしてしまったことをきっかけに、自動車教習所の合宿で普通自動車運転免許の取得を目指す姿を描いたコメディー作品です。

 作中で舘さんは、アクションスター・南条弘を演じています。しかし、そのキャラクター設定はかなり舘さん本人に寄せられており、まるで舘さん自身が免許を取りに行くかのような雰囲気が特徴です。ちなみに現実の舘さんは、数々のアクション作品で見せてきたように、車のシーンでレッカー車に牽引してもらうようなことはしない俳優として知られています。当時の話によると、本作ではあえて運転下手を演じることに苦労したそうです。

 このような作品で重要なのは、本来のイメージとのギャップです。クールで格好いい男が、教習所という未知の環境に放り込まれ、何もできない頼りない人物になる。その“ギャップ”こそが、観る者を楽しませる大きな要素となっています。さらに、それを演じるのが舘さんであるため、『西部警察』や『あぶない刑事』で見せてきた華麗なアクションとの対比も加わり、面白さが一層際立っています。

 実際、本作の前半はその設定が非常によく活かされています。片岡鶴太郎さん演じる鬼教官・暴田豪から執拗に運転の下手さを指摘されたり、墨田ユキさん演じる女性教官のミニスカートにヒールという出で立ちに戸惑ったりと、見どころは豊富です。

 また、舘さんのぎこちない運転も笑いを誘います。特に運転席での不自然な動きには、教習所に通った経験のある人なら思わず「あるある」と感じるのではないでしょうか。

 しかし、中盤から後半にかけては、運転の苦手なおじさんが実は人気俳優・南条だったと周囲に知られて以降の展開となり、スターであることを前面に押し出す場面が増えていきます。キザなセリフやクールな振る舞いも目立つようになり、作品の雰囲気がやや変化していきます。

中盤以降は正体がバレて…

 中盤以降で最も印象に残る笑いどころは、予告編にも使われていた「ハンコ押してくれよ!!」のシーンでしょう。女性教官とバック(後退操作ではない方)について会話を交わしながらバック駐車を行う場面はテンポも良く、本作の中でも特に印象的なシーンの一つです。舘さんがキザな雰囲気を漂わせながらも慌てて車をバックさせている姿だけで、十分に笑えてしまいます。

 終盤には、南条の免許取得を待つ映画スタッフたちが総出で、深夜に教習所を貸し切って運転練習を行う展開も描かれます。さらに最後の運転試験では、商店街の通行人を止めたり、信号を操作して無理やり青にしたりする、法に触れかねないような場面まで登場します。さすがに甘やかしすぎではないかと感じてしまいますが、映画の完成がかかっているという事情を考えれば、コメディーとして受け入れられる範囲かもしれません。

 新作『免許返納!?』では、腐れ縁の俳優仲間が起こしたバイク事故への何気ないコメントをきっかけに、南条が免許返納を迫られる展開となるようです。しかし、本作を観れば、彼がどれほど苦労して免許を取得したのかがよく分かります。

 教習所に通った経験のある人なら共感できるシーンが多いことも、本作の魅力として挙げておきたいところです。坂道発進の緊張感、バック駐車の難しさ、悪名高いS字やクランク、初めての路上教習の恐怖、そして場合によっては厳しい教官からの説教など、教習所ならではの思い出が数多く詰まっています。教習所で苦労した経験がある人ほど、当時を思い出して笑える作品ではないでしょうか。また、教習所に通い始めたばかりの冴えない中年男性を演じる舘さんの姿も、一見の価値があります。