オランダ国王と水問題で交流=陛下訪問「課題取り組む契機に」―研究をサポート・広木謙三さん

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 天皇陛下は17日午後(日本時間同日夜)、オランダの水資源管理の研究施設「デルタレス」を訪問される。水問題の研究がライフワークで、ウィレム・アレクサンダー国王と共に国連の諮問委員会などの国際的な取り組みに長年関わってきた。陛下の研究をサポートしてきた政策研究大学院大の広木謙三名誉教授は「お二人の取り組みを通して、国際社会が水問題に取り組む契機になれば」と願いを込める。
 陛下は学習院大や留学先の英オックスフォード大で水運史を研究。1987年に親善先のネパールで水くみ場に並ぶ女性や子供の姿を見たことをきっかけに、水不足による貧困や教育などの問題に関心を広げるようになった。
 皇太子時代の2003年には、日本で開催された第3回世界水フォーラムの名誉総裁として、国王と開会式に出席。国王自身が議長を務めた国連「水と衛生に関する諮問委員会」では07~15年に名誉総裁を務めた。日本の皇族が常設の国連委員会の役職に就くのは初めてだった。
 広木氏は「陛下は委員会の議論にも参加されていた。水に対する思いが非常に深い」と強調。国王については「大企業のCEO(最高経営責任者)のように判断が早く、会議を見事に仕切る。対話の相手を引き込む論理と語り口を持っておられた」と印象を語る。
 13年にニューヨークの国連本部で開かれた「水と災害に関する特別会合」では、会場間の移動時に国王が「すぐそこだから歩いて行こう」と提案。陛下も笑顔で応じ、迎えの車に乗らずに徒歩で移動する場面もあった。
 周囲が慌てる中、さっそうと歩む2人の様子を見ていた広木氏は「新しい風が吹いていると感じた」と振り返り、「皇室や王室の若い世代が世界共通の課題に率先して取り組み、次の時代を切り開こうとする場面だと思った」と話す。
 陛下は即位後も国内外の関連施設の訪問や講演活動など精力的に研究を続けている。広木氏は今回のオランダ訪問が「両国が水を通じて絆を深めるとともに、地球規模の問題に貢献していくことを改めて全世界に示す機会になれば」と語った。 
〔写真説明〕天皇陛下の水問題の研究をサポートしてきた政策研究大学院大の広木謙三名誉教授=5月19日、東京都港区
〔写真説明〕米ニューヨークでの国連の会合に出席した際、会場間を徒歩で移動される即位前の天皇陛下とウィレム・アレクサンダー国王=2013年3月(国連経済社会局提供)