認知症の人らを支援する「成年後見制度」の終身利用を見直す改正民法は、17日の参院本会議で与党と立憲民主、国民民主両党などの賛成多数で可決、成立した。パソコンなどで作成する「保管証書遺言(デジタル遺言)」の導入も盛り込んだ。
現行の成年後見制度は、一度利用すると、判断能力が回復しない限りやめられなかった。
改正法は、本人のニーズに合わせて利用途中の終了を可能とする。本人の判断能力に応じて分かれていた3類型のうち、「後見人」と「保佐人」は廃止し、「補助人」に一本化。補助人に与える権限は、遺産分割や不動産売却など個別に判断する。
本人が判断能力を欠く状況で、家庭裁判所が必要と認める場合、重要な財産行為を取り消せる「特定補助」の仕組みも設ける。
デジタル遺言は、パソコンやスマートフォンなどで作成し、データなどを法務局に保管する。偽造や強要を防ぐため、本人が対面かウェブ会議で担当職員に全文を読み上げることを要件とする。
新たな成年後見制度は2年6カ月以内、デジタル遺言は3年以内に施行する。