ホルムズ開放の実現が焦点=核問題先送り、課題山積

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 【ワシントン時事】米国とイランは戦闘終結に向けた覚書に署名することで合意した。詰めの協議が続いているもようで、原油輸送の要衝ホルムズ海峡の開放と米国による海上封鎖解除が予定通り実現するかが今後の焦点だ。米イラン交渉の「本丸」であるイランの核開発制限についても溝が深いとみられている。
 イラン側は覚書締結に当たって、米国による原油禁輸制裁の緩和や在外資産の凍結解除を求めてきた。ロイター通信が14日に報じた覚書の「最終案」では、米国は250億ドル(約4兆円)の資産凍結を解除すると記されている。だが米高官は12日、「イランは覚書に署名しただけでは何も得ない」と明言しており、ホルムズ開放の「見返り」の可能性がある。
 ただ、海峡封鎖の解除が実現したとしても、原油輸送量が直ちに回復するかは不透明だ。米シンクタンク「スティムソン・センター」のバーバラ・スレイビン特別研究員は「海運会社は慎重で、通航量は戦闘前の水準にはしばらく戻らないだろう」と語った。
 今回の対イラン軍事作戦の大義名分となっている同国の核開発計画を巡っては、イランが核兵器を開発も獲得もしないと約束することが覚書に盛り込まれたとされる。核開発の制限に関する具体的な内容は今後60日間で交渉する見通しだ。
 米政府高官は、イランが保有する高濃縮ウランに関して「現地で破壊し、国外に搬出する」と主張したが、イランが同意したかは不明。濃縮活動の凍結については、トランプ大統領は確実な保証があれば「20年で十分だ」と発言した。イランは10年を要求してきたとされ、今後の交渉が難航する要素は山積している。 
〔写真説明〕原油輸送の要衝ホルムズ海峡=5月17日、オマーン北部ムサンダム半島沖(AFP時事)