ウクライナ政府の公式サイト「ユナイテッド24」同国で著名なアクロバットパイロットであるティムール・ファトクリン氏が、自爆ドローン撃墜で活躍している姿を公式Xに投稿しました。
アクロバットで培った腕でドローンを撃墜
ウクライナ政府の公式サイト「ユナイテッド24」は2026年6月3日、同国で著名なアクロバットパイロットであるティムール・ファトクリン氏が、自爆ドローン撃墜で活躍している姿を公式Xに投稿しました。
ティムール氏は、2019年にチェコのブジェツラフで開催された「第2回 世界インターミディエイト曲技飛行選手権」の優勝者です。ほかにも、航空機・スカイダイビング・モトクロスを組み合わせた派手なスタント映像を制作しており、2020年には同氏が中心となって制作したアクロバット映像が、GoProが主催した「ゴープロ・ミリオン・ダラー・チャレンジ」の採用作品のひとつとして選出されるなど、ウクライナ国内や欧州などで知られるアクロバットパイロットです。
しかし2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻が始まると、ティムール氏が立ち上げたアクロバットチーム「Aerotim(エアロティム)」は、曲技飛行や動画撮影の活動から、民間防空・ドローン迎撃の任務へと切り替え、以降2026年現在に至るまで、主にインフラ攻撃のために飛来した自爆ドローンの迎撃任務に従事しているとされています。
ティムール氏の出身地であるチョルノモルスクは、クリミア半島などと同じく2014年以降ロシアの実効支配下にある地域と隣接しており、こうした事情も同氏が民間での防空任務に積極的に参加している理由の一つとされます。
使用機体は単発エンジンのアクロバット機から、双発ターボプロップエンジンのアントノフAn-28に変わっていますが、アクロバット飛行で培った編隊飛行や極限状態での機体コントロール能力を、そのままドローン迎撃に活用しているとされ、欧米メディアの報道によれば数百機規模のドローン撃墜に関与したともいわれています。
「ユナイテッド24」が投稿した動画には、同機体に数多くのシャヘド136型自爆ドローンと思われる撃墜マークが描かれている様子が確認でき、「今、彼はウクライナを毎夜のドローン攻撃から守る手助けをしている」と解説されています。映像によると、ティムール氏が操縦する機体が自爆ドローンと速度を合わせ並走する形となり、機内に設置された機関銃により機銃手が撃墜しているとみられます。
シャヘド136など、長距離を自律飛行しインフラ攻撃などを行う自爆ドローンは低速であるため、ジェット戦闘機の機関砲では速度を合わせることが難しく、また空対空ミサイルで撃墜した場合はコストパフォーマンスが非常に悪いため、かつてのような対空機関砲や、低速で安定性の高いプロペラ機による迎撃が再評価されています。
【動画】す、凄まじい数の撃墜マーク…これが、自爆ドローン迎撃の様子です