地下を抜けたら“別世界”の加速! つくばエクスプレス「快速」の速度は? 早朝の高速巡航を実測

約50年ぶり 小売業に迫る大改革

秋葉原~つくば間を結ぶつくばエクスプレスは、最高速度130km/hで運行されており、特に線形の良い北千住~つくば間は、大半のJR特急を凌駕する表定速度89.6km/hを記録します。今回は、その快速列車に乗車しました。

平日早朝の快速は2本のみ

 つくばエクスプレス(TX、首都圏新都市鉄道)は、秋葉原~つくば間58.3kmを結ぶ鉄道です。2005(平成17)年の開業以来、最高130km/hの高速運転を行う鉄道として知られており、快速列車は同区間を最短45分で結びます。

 東京とつくばを結ぶ鉄道計画は、1928(昭和3)年設立の筑波高速度電気鉄道が最初であり、日暮里~流山~筑波山間の免許を取得していましたが、実現しませんでした。

 1956(昭和31)年に政府は首都圏整備委員会を設立し、首都機能移転を検討する中で1963(昭和38)年、筑波山麓に筑波研究学園都市を建設することが決まりました。当初から東京と鉄道で結ぶことが考慮されており、1985(昭和60)年から「常磐新線」として計画が具体化。そして2005(平成17)年に開業しました。なお、計画では起点は東京駅とされていますが、現在まで秋葉原~東京間の建設については具体化していません。

 TXの利用客は増加し続けており、現在は6両編成を8両編成にするためのホーム延伸工事なども進んでいます。

 また、本数を確保するために、最速達の種別である「快速」は平日ラッシュ時には運転されていません。下りは秋葉原発5時51分、6時26分の後は8時44分まで空くというダイヤです。今回は6時26分発の快速でつくばまで乗車しました。

 早朝5時台に秋葉原駅に到着し、観察します。早朝でも下車客が多く、需要の大きさを感じます。6時26分発の快速は新型のTX-3000系電車です。ロングシートの出来栄えが良く、座り心地はなかなかのもの。車端部の優先席はユニバーサルデザインを採用し、車いすでも乗降しやすい設計となっています。

 筆者(安藤昌季:乗りものライター)が乗車した2号車には、8人が乗車しました。6時28分の新御徒町で7人が乗車します。早朝ですが、ホームで列車を見送る人がいました。

 6時31分の浅草では1人下車。ホームにも5人ほどでしたから、平日早朝では観光需要も少ないということなのでしょう。6時34分の南千住では3人乗車。ホームには18人ほどでした。ここまでの地下区間は比較的ゆったりと走ります。

郊外で発揮されるTXの高速性能

 南千住を出ると地上に出ます。JR常磐線など他線と並走するのはなかなか壮観です。6時36分の北千住で20人ほどが乗車して、座席が全て埋まります。ホームには80人以上の乗客がいました。北千住を出ると再び地下に入りますが、猛烈な加速で、それまでの区間とは違う走りぶりです。通過駅のホームには人影はほとんどありません。

 その後、地上に出て6時42分、八潮に到着。2024年3月のダイヤ改正で快速停車駅となった駅で、ホームには50人以上がいました。1人下車・8人乗車で立客が出始めます。

 八潮を出たところでスマートフォンの速度計アプリで速度を測ると127km/hでした。6時48分の南流山ではホームに70人程度が待機。下車客はゼロでしたが、20人が乗車します。早朝に東京から離れる方向の列車ですが、駅ごとに乗客が増えるのが興味深いです。

 高架を走る列車からはあまり建物が見えなくなってきたため、高速運転をしていてもゆったり走っているような印象です。6時52分の流山おおたかの森では15人が下車、22人が乗車と、相変わらず乗客は増えていきます。

 速度は125km/h程度で、郊外区間ではずっと高速で走っている印象があります。6時58分、守谷着。2面4線の大き目の駅で、関東鉄道と乗り換えられます。20人が下車、22人が乗車とまだ乗客が増えることに驚きました。学生の利用も多いようです。

 車窓に緑が増えてきて、遠方に筑波山も見えてきます。守谷~つくば間は快速で11分ですが、停車時間を含めた平均速度である表定速度は約112.4km/hと3ケタ台に乗ります。実際、ずっと125km/h以上で走っていました。

 終点のつくばは7時12分着。ホーム向かいに停車していた秋葉原行きはすでに満席であり、盛況ぶりが印象的でした。改札口近くには宇宙服も展示され、研究学園都市らしさを実感させてくれました。