自動車大手7社の2027年3月期の連結業績予想が15日、出そろった。前期にトランプ米政権の高関税措置による利益押し下げや、米国での電気自動車(EV)の失速で計上した損失の反動などから、マツダなど3社が増益、ホンダと日産自動車は巨額赤字からの黒字転換を見込む。ただ、中東情勢の緊迫で資材価格上昇や輸出減が懸念され、先行きの不透明感は強い。
米関税は引き続き、業績の重しとなる。関税発動前の25年3月期と比較すると、各社とも純利益は低い水準にとどまる。
原油高騰やナフサ不足を受けた資材高騰のほか、物流混乱による販売減が懸念材料で、トヨタ自動車は中東情勢の影響で、通期の営業利益が6700億円押し下げられるとした。スズキは中東リスクが今後、本格的に顕在化した場合の影響額は1000億円に上ると試算したが、現時点では業績予想に織り込まなかった。事態収束の先行きが見通せない中、影響額を確定できない社も多く、「通年でコストに影響する」(毛籠勝弘マツダ社長)などと警戒を強めている。
EV戦略は、米市場の低迷で3社が見直しを迫られた。前期に1兆5778億円のEV関連損失を出したホンダは、米国で需要の高まるハイブリッド車(HV)の強化に軸を戻す。マツダとSUBARUも自社開発のEVの投入時期を延期した。
26年3月期連結業績は、米関税などが利益を圧迫し、4社で純利益が減少。一方、スズキはインドでの販売が好調で純利益が過去最高となった。