急坂には、なぜドーナツ形の凹みがついたコンクリート舗装が採用されているのでしょうか。
そもそもなぜ急坂はアスファルト?
一般的な都市部の道路ではアスファルト舗装が多用されていますが、急な坂道や地下駐車場の傾斜路などでは、コンクリート舗装が採用されているケースも多く見られます。中には、ドーナツ形の凹みが設けられているものもあります。あの凹みは、なぜ設置されているのでしょうか。
そもそもコンクリート舗装はアスファルト舗装に比べて耐久性が高い一方で、施工コストが高く、必要な場所にしか採用されません。アスファルト舗装は材料を敷きならした後、ローラーで締め固めて仕上げますが、勾配が急な坂道ではこの締固め作業が困難になる場合があります。
そこでさらに、急勾配における歩行者や自動車、自転車などのスリップ防止として機能するのが、あのドーナツ形の凹みです。
施工方法は比較的アナログで、所定の位置にコンクリートを敷きならして締め固めた後、左官職人が表面を平滑に仕上げる工程で、「O(オー)リング」と呼ばれるドーナツ形の型枠を規則的に配置します。その後、コンクリートの養生を経て表面を仕上げ、「Oリング」を取り外すことで、ドーナツ状の凹みが形成されます。
なお、コンクリート舗装のすべり止めには、ドーナツ形の凹み以外にも、大きなほうきで表面に筋を付ける「ほうき目」や、専用機械で細い溝を一定間隔に刻む「グルービング」などの方法があります。