イギリス海軍は2026年3月29日、ドック型揚陸艦「ライム・ベイ」に最先端の無人装備を導入し、機雷掃討能力の強化を進めていると発表しました。
イギリス軍のハイブリッド海軍構想の象徴
イギリス海軍は2026年3月29日、ドック型揚陸艦「ライム・ベイ」に最先端の無人装備を導入し、機雷掃討能力の強化を進めていると発表しました。
同艦はもともと、上陸用舟艇を艦内に搭載し、車両・兵員・物資を一体的に輸送可能な艦ですが、今回の能力強化では、水中ドローンや無人機雷掃海システムなどの導入が予定されています。
現在はジブラルタルで改装が進められており、各種ハイテク機雷対策(MCM)装備の母艦として運用するための準備が整えられる見通しです。
この強化は、イギリス海軍が進める「ハイブリッド海軍」構想、すなわち有人と無人のシステムを前線でシームレスに連携させる体制への移行の一環です。これにより、各種自律型・無人技術の保管、準備、展開、回収が可能となり、ドローン運用のための有人「母艦」として機能するとされています。
またイギリス海軍は、「この動きは『ライム・ベイ』が数週間前に高い即応態勢へ移行したことを受けたものです」と説明しています。
そのため明言はされていないものの、中東情勢の変化を背景とした対応である可能性が高いとみられます。具体的には、半ば封鎖状態にあるホルムズ海峡や、フーシ派による攻撃が続く紅海、あるいはそれらの対応への前段階としての西地中海への派遣を見据えた措置と考えられます。
無人艇を用いた掃海は、作業員の安全を確保しつつ、効率的な機雷除去を可能にします。イギリス海軍は掃海の無人化を積極的に推進している国の一つであり、2015年頃からこの構想を打ち出しています。