米軍の兵器調達が“戦時体制”に移行!?「PAC-3」迎撃ミサイルの核心パーツ 生産3倍に大増強へ

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アメリカ国防総省が地対空ミサイル「PAC-3 MSE」の最重要部品であるシーカー(誘導装置)の生産能力を3倍に増強すると発表しました。ミサイル本体の年間2000発という大増産を支え、調達を事実上の“戦時体制”へと移行させる模様です。

シーカー無しではミサイルが完成しない!

 アメリカ国防総省は現地時間の2026年4月1日、航空大手のボーイングと地対空ミサイル「パトリオットPAC-3 MSE」に搭載するシーカー(誘導装置)の生産能力を3倍に増強する枠組み合意に達したと発表しました。シーカーは迎撃の最終段階で目標を捕捉・追尾するための最重要パーツであり、これがなくてはミサイルは完成しません。

「パトリオットPAC-3 MSE」の主要サプライヤーはロッキード・マーティン社です。ウクライナ戦争以降、ますます不安定化する国際情勢をうけて、西側の主要な長距離防空ミサイルであるPAC-3 MSEの需要が高まっています。ロッキード・マーティン社は生産体制の強化に取り組んでいましたが、シーカーの生産がボトルネックとなっていました。

 今年1月には、国防総省とロッキード・マーティン社とのあいだで、PAC-3 MSEの年間生産能力を現在の約600発から3倍以上となる2000発に増強する枠組み合意がなされていました。国防総省はプレスリリースで、今回のボーイングとの合意は「(先のロッキード・マーティン社との増産合意を)直接的に支援するものになる」と述べています。

 ウクライナ戦争が消耗戦の様相を呈するなかで、アメリカではミサイルや砲弾の備蓄、生産能力の不足が指摘されてきました。また、同省はプレスリリースのなかで「この動きは、調達システムを“戦時体制”へと移行させる取り組みの中核である」とも強調しています。