首都圏の地下鉄で行われている快速運運のなかでも、都営新宿線の「急行」は、なぜか「不便」とするアンケート回答が多い結果となりました。その要因は大きくわけて2つあるようです。
急行の激減で乗る機会なし?
「乗りものニュース」では、2026年2月13日から27日にかけて読者アンケートを実施し、「便利だと思う地下鉄の快速運転」について意見を募集しました。
アンケートの結果、最も「便利」とする回答が多かったのは東京メトロ副都心線(41.3%)でしたが、「利便性が今ひとつだと思う快速運転」を尋ねたところ、「急行」が運行されている「都営新宿線」が42.3%を占め、最も票を集める結果となりました。
なお、この急行を「便利」とした回答は全体の5.8%でした。
「速達性に優れる」(60代・男性・首都圏在住)
「緩急接続がうまくできている」(30代・男性・首都圏在住)
「全区間で通過運転を行っていて、途中で前の各駅停車を抜かしているから」(10代・男性・首都圏在住)
本八幡駅では「新宿まで29分」といった案内がありますが、これは急行の所要時間です。各駅停車と比較して10分以上短縮される速達性が高く評価されています。また緩急接続の良さや、“郊外区間のみ快速運転”の地下鉄もあるなか全区間で急行運転を行っている点も支持されています。
一方で、都営新宿線急行の利便性について「今ひとつ」とする回答が多かった大きな要因は「運行本数が非常に少ない」(50代・男性・首都圏在住)ことです。不便と回答した人の85.7%が同様の意見を挙げました。
「現ダイヤでは消滅寸前」(40代・男性・首都圏在住)
「使いたい時間帯に走っていない」(40代・男性・首都圏在住)
「前みたいに20分に1本走ってくれると嬉しい」(首都圏在住)
「東西線並みに急行欲しい」(50代・男性・首都圏在住)
新宿~本八幡間の速達化を目的に設定されているものの、現状では急行は1日4~5本と非常に少なく、さらに特定の時間帯に集中しています。
各駅停車と比べて利用率が低いことから、2022年のダイヤ改正で急行が大幅に減便されました。その後も日中時間帯の廃止や、オフピーク・帰宅時間帯に限定した運行となっており、かつての「20分に1本」運転の復活を望む声も寄せられています。
メトロに乗り換えできない…
都営新宿線急行は、「本八幡~新宿間の速達性は重要だと思う」(50代・男性・首都圏在住)と、一定の需要があることは認められているものの、停車駅に関しても意見が挙がりました。
「停車駅が、都営地下鉄との乗換駅に特化しているため。新宿以遠に、直通していないため」(50代・男性・首都圏在住)
「都心部を通過し過ぎている」(50代・男性・首都圏在住)
「東京メトロとの乗り換え駅を通過する」(50代・男性・首都圏在住)
急行の停車駅は本八幡を出ると、単独駅の船堀、大島、その先は森下、馬喰横山、神保町、市ヶ谷、そして新宿と、都営地下鉄との接続駅が主体です。このため乗り換えの不便さを訴える声も少なくありません。
「岩本町駅と小川町駅、九段下駅と住吉駅も停まって大島駅通過でお願いしたい」(50代・男性・首都圏在住)
「九段下は交通の要衝なので止まってほしい」(50代・男性・首都圏在住)
「本八幡から大島までノンストップで良い」(50代・男性・首都圏在住)
「都営新宿線と東京メトロとの乗り換え駅全駅(停車してほしい)」(50代・男性・首都圏在住)
都営地下鉄以外との乗り換えとしては、市ヶ谷駅でJR線と接続しています。一方、つくばエクスプレスやJRの秋葉原駅との乗り換えが可能な岩本町駅は通過。東京メトロとの乗り換えについても、半蔵門線とは神保町駅で接続するものの、日比谷線(秋葉原)や東西線(九段下)などとつながりません。
なお、江戸川区唯一の急行停車駅である船堀駅は、都営バスとの接続拠点としての役割もあります。
乗降人員を見ると、九段下駅は急行が停車しないものの新宿線内でも上位に位置しており、特に東京メトロ東西線との乗り換え需要の高さがうかがえます。このため、「急行が東京メトロとの乗り換え利便性を考慮した停車駅設定であればさらに便利だっただろう」と感じる利用者も多いようです。