【東京、パリ時事】先進7カ国(G7)は30日、エネルギー相と財務相、中央銀行総裁によるオンライン会合を開いた。米イスラエルのイラン攻撃に伴う原油価格の高騰が世界経済に及ぼす影響を議論。終了後に共同声明を発表し、エネルギー価格の安定と供給確保のため、「あらゆる必要な措置を講じる用意がある」と強調した。
日本からは赤沢亮正経済産業相のほか、片山さつき財務相、日銀の植田和男総裁が出席した。今年のG7議長国フランスが中東での戦闘長期化を受けて臨時招集。原油高にはエネルギー、経済、インフレと三つの問題が絡むことから、通例にない拡大会合とした。
声明は、事実上封鎖された原油輸送の要衝ホルムズ海峡の通航再開が見通せない現状を踏まえ、安全な航行や途切れることのない貿易は「世界経済の安定とエネルギー安全保障にとって不可欠」だと指摘。供給不足の悪化回避へ、石油・ガスに不当な輸出規制を課さないよう全ての国に求めた。
赤沢氏は会合で、アジアで原油の調達難によりエネルギー価格が高騰し、供給不安が深刻化していることに触れた。その上で、G7をはじめとする国際エネルギー機関(IEA)加盟国が混乱のさらなる長期化を見据え、史上最大となる計4億バレルの協調放出に続く石油備蓄の追加放出を準備する必要性を訴えた。
一方、片山氏は「原油先物市場の変動が為替市場にも波及し、国民生活や経済に影響を与えるところまで来ている」と会合で発言。「非常に高い緊張感を持って市場を注視している」とも述べた。
声明によると、物価安定を担うG7の中銀は、インフレ圧力が幅広い分野に及んだり、経済活動に悪影響を与えたりしないか注意深く見ていく。