イスラエル、イラン攻撃強化=停戦合意前の成果獲得狙う―交渉に影響も

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 【カイロ時事】米国がイランに対し、地上戦の準備と停戦交渉の動きを見せる中、イスラエルはイランの軍事関連施設や工場に対する攻撃を強めている。停戦合意が成立する前に軍事的成果をできる限り得ようとする狙いがあるもようだ。イスラエルの攻撃でイランが態度を硬化させ、米国との交渉が停滞する可能性もある。
 イスラエル軍は27日、イランが「民生用」と主張する重水炉やウラン処理施設を空爆し、イランで最大規模の製鉄所2カ所なども攻撃した。これに関連し、イスラエル軍報道官は28日、「数日以内」に軍事産業の拠点への攻撃を完了する方針を明らかにした。その上で「イランの軍事的な生産能力のほとんどを破壊し、復元するには長い時間がかかる」と述べた。
 米紙ニューヨーク・タイムズによると、イスラエルのネタニヤフ首相は24日、イランの兵器製造に関連する施設を可能な限り破壊するよう軍に指示した。米国の停戦計画が伝えられ、イスラエル軍の作戦を強化する必要があると判断したという。トランプ米大統領がイラン側と早期に停戦合意する場合に備え、イランの体制を弱体化させ混乱を長引かせようとしているとみられる。
 ネタニヤフ氏はイランの体制転換を目指しており、多くのイスラエル国民も攻撃を支持している。攻撃開始直後に殺害した前最高指導者ハメネイ師の後継体制が存続し、反撃を続ける状況では停戦に納得し難いというのがネタニヤフ氏の本音だ。
 イランはイスラエル軍の攻撃に反発を強めており、米国との交渉に影響する恐れもある。イランのアラグチ外相はX(旧ツイッター)で、27日の重水炉などへの攻撃を批判。4月6日まで発電所への攻撃を控えると発表したトランプ氏の方針と矛盾すると強調し、「イスラエルの犯罪に対して重い代償を払わせる」と報復を宣言した。