政府、米・イラン応酬激化を警戒=ホルムズ海峡の動向注視

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 政府が、緊迫の度合いを増す中東情勢に警戒感を強めている。高市早苗首相は先の日米首脳会談で早期沈静化を呼び掛けたが、ホルムズ海峡を巡る米国とイランの応酬はむしろ激化。日本のエネルギー事情に直結するだけに、両国の動向を注視している。
 「今、何より重要なことは中東地域の平和と安定の実現に向けた取り組みを続けることだ。トランプ米大統領との会談でも指摘した」。首相は23日午後の参院本会議でこう強調。同日午前には、首相公邸で2時間超にわたって秘書官から状況の説明を受けた。
 日米首脳は19日の会談で、中東情勢の安定に向け、緊密に連携していくことで一致した。終了後、首相は記者団に「わが国の考え方をしっかり伝えた」と胸を張った。
 ところが、トランプ氏は会談から間を置かず、ホルムズ海峡の封鎖が解除されなければ、イランの発電所を攻撃すると宣言。これに対し、イランも攻撃を受けた場合は海峡を「完全に封鎖する」と警告した。
 刻一刻と変化する状況に、外務省幹部は「何が起こるのか見通せない」と本音を吐露。「さらなるエスカレーションを食い止めるしかない」と外交努力の必要性を訴える。
 木原稔官房長官は23日の記者会見で、今後の対応について「現時点で何ら決まった取り組みはない」と認めた。その上で「日本としては、関係国と意思疎通しながら、情勢をよく踏まえつつ、必要な対応を検討していく」と述べた。
 政府は24日、中東情勢に関する関係閣僚会議を開く。首相は23日の自民党役員会で「原油、天然ガスのみならず、石油関連製品も含め、サプライチェーン(供給網)全体についてきめ細かく対応していく」と狙いを説明した。 
〔写真説明〕参院本会議で答弁する高市早苗首相(手前)=23日午後、国会内