ロシア軍の“極超音速兵器”に対しての切り札? 日本でも運用する迎撃ミサイルをウクライナが高く評価 その理由とは

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かなり心強い迎撃ミサイル?

 ウクライナ国防省は2026年3月13日、パトリオットミサイルシステムで使用される迎撃ミサイル「PAC-3」が、弾道ミサイルや極超音速ミサイルに対して最も効果的な迎撃手段であると発表しました。

 これは、ドイツのラムシュタイン空軍基地で定期開催される国際的なウクライナ防衛支援会議において、新たなPAC-3ミサイルの供与が決定したことを受けたものです。

 2022年2月のロシア軍侵攻以降、ウクライナは多種多様なミサイル、自爆ドローン、爆弾によって都市や部隊を攻撃されてきました。

 その中でも、迎撃が困難とされている9K720「イスカンデル」のような弾道ミサイルや、Kh-47M2「キンジャール」、3M22「ツィルコン」などロシア側が極超音速ミサイルと主張する兵器に対して、PAC-3は直接衝突によって目標を破壊する「ヒット・トゥ・キル」が可能です。ウクライナ国防省はこの効果について、「単なる損傷ではなく弾頭の完全破壊が可能となり、重要インフラへの被害リスクを効果的に排除できます」と説明しています。

 さらに、イスカンデルやキンジャール、ツィルコンなどはマッハ5以上の極超音速で飛翔して目標を攻撃しますが、PAC-3はマッハ6を超える速度で飛行でき、先端部分にレーダー誘導シーカーを搭載しています。地上の目標照射レーダーに依存せず独立して行動できるため、鋭い機動や軌道変更が可能で、高速で飛行する目標の迎撃に適していると評価されています。

 さらにPAC-3は射程最大45km、迎撃高度は最大1万2000mに達し、1基のパトリオットランチャーには16発のPAC-3を搭載可能で、リロードなしで16個の目標を迎撃できます。このため、ウクライナ国防省は「パトリオットシステムはウクライナのどの都市に対しても弾道ミサイルの脅威から確実な防護を提供できます」と評価しました。

 PAC-3はアメリカの軍需企業レイセオン(現:RTX)が開発し、日本では三菱重工が主契約会社としてライセンス生産しています。2023年12月以降は、ウクライナへの供与などで不足したPAC-3を日本が生産し、不足していたアメリカ軍の防空部隊に引き渡すといった方法もとられています。

【動画】迎撃困難なミサイルも対処!「ツィルコン」を迎撃するPAC-3