イラン攻撃、初訪米の焦点に=同盟配慮、高市首相論評せず

老朽化進む日本のインフラ設備

 米国とイスラエルによるイラン攻撃への対応は、高市早苗首相にとって就任後初の訪米の焦点になる。攻撃は国際法違反との批判が強いが、首相は唯一の同盟国である米国に気兼ねして直接的な論評を避けている。前向きに評価すれば、対中国を念頭に置いた「法の支配」という訴えが揺らぎかねない葛藤を抱える。
 「トランプ米大統領に対してもイラン問題について率直に話をする」。首相は3日の衆院予算委員会でこう語り、首脳会談の議題とする考えを示した。一方、攻撃の法的評価を問われると「時間を頂かないとできるものではない」とかわした。
 米国のイラン対応を巡り、日本が頭を悩ませるのは今回が初めてではない。昨年6月、イスラエルによる攻撃を「強く非難」した後に米国が参戦。「イランの核兵器保有を阻止する決意を示した」と表明してしのいだ経緯がある。今回も基本的にこのラインを維持している。
 外務省幹部は「米国が日本の態度に不満を持っている様子はない」と語るが、会談でトランプ氏から支持を迫られる可能性は否定できない。
 今回の訪米は、月末からのトランプ氏訪中もにらむ。中国が軍事的、経済的威圧を強めていることを踏まえ、東アジアの安全保障に米国をつなぎ留めるのが日本の戦略。だが、トランプ氏は今秋の中間選挙を見据え、中国とのディール(取引)で経済的利益を狙う。
 こうした中で迎える日米首脳会談について、自民ベテランは「とても難しいタイミングになってしまった」と懸念。別の外務省幹部は「訪米までまだ2週間ある。その時の状況を踏まえて対応を考える」と、事態の推移を注視する考えを示した。 
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=3日午前、東京・永田町