解散命令の可否、4日判断=「法令順守」宣言後の対応焦点―旧統一教会巡り・東京高裁

人手不足・老朽化・災害の三重苦

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令請求を巡る即時抗告審で、東京高裁は解散の可否について4日に決定を出す。教団が法令順守の強化を宣言した後の被害実態や被害回復の取り組みをどう評価するかが焦点。高裁が解散命令を維持すれば、その時点で効力が生じ、清算手続きが始まる。
 2022年の安倍晋三元首相銃撃事件を機に高額献金問題への批判が高まり、文部科学省は23年に解散命令を請求。東京地裁は昨年3月、信者による不当な献金勧誘行為について「類例のない膨大な規模の被害を生じさせた」として、民法上の不法行為を根拠とした初の解散命令を決定した。
 認定された被害は1559人、計約204億円に上った。教団が09年に出した「コンプライアンス宣言」以前の被害がほとんどだったが、地裁は「宣言後も顕在化しない被害申告が相当程度想定される」と指摘。現在まで根本的な対策が講じられたとは言えないとした。
 即時抗告審で教団側は、宣言後も被害が継続しているとした地裁決定に対し、「推測を基に不法行為の成立を認めるという『水増し認定』をした」と反発。献金被害者が申し立てた集団調停や、外部弁護士で構成する補償委員会の対応により被害回復を図っており、解散の必要性はないなどと訴えた。昨年11月に審理が終結していた。
 解散命令が維持された場合、任意団体として活動を続けられるが、宗教法人ではなくなるため税制上の優遇措置を受けられなくなる。逆に命令が取り消された場合、文科省は最高裁に特別抗告などをすることができる。
 教団を巡っては、田中富広前会長が高裁での審理終結などを受け昨年12月に辞任し、後任に堀正一氏が就いた。元首相銃撃事件で殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)は今年1月、奈良地裁の裁判員裁判で求刑通り無期懲役判決を受け、控訴している。 
〔写真説明〕世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の日本本部=2025年3月、東京都渋谷区