【北京時事】中国の習近平国家主席とドイツのメルツ首相が25日、北京で会談し、中独の経済協力強化で合意した。さらに「自由貿易」の重要性についても確認。トランプ米政権の高関税政策や西半球への介入など安全保障面で米欧関係に亀裂が入る中、両首脳は実利に基づく思惑で一致した形だ。
中国外務省によると、習氏は「世界情勢は深刻に変化している。中独は戦略的意思疎通と相互信頼を強めるべきだ」と指摘。両国は共に「多国間主義の擁護者」であり、国際秩序を重視する点で「同じ側」に立っていると主張した。
中国側は欧州最大の経済国であるドイツの取り込みを図り、通商摩擦が続く欧州連合(EU)との関係改善につなげたいと考えている。習政権は米欧間の緊張を好機とみて、昨年12月以降、フランスのマクロン大統領やスターマー英首相ら欧州首脳を中国に招いている。
これに対し、メルツ氏は「ドイツのビジネス界は中国市場を重視しており、対中協力の深化を望んでいる」と応じ、「保護主義への反対」を表明した。ウクライナ問題を巡っては、中国からロシアへ停戦を働き掛けるよう求めたとみられる。
〔写真説明〕25日、北京で握手する中国の習近平国家主席(右)とドイツのメルツ首相(ロイター時事)