世界の防衛支出400兆円=欧州「記録的水準」、中国も増大

安いだけでない PB市場に変化?

 【ロンドン時事】英シンクタンク国際戦略研究所(IISS)は24日、世界の軍事情勢を分析した報告書「ミリタリー・バランス」最新版を公表した。2025年の世界の防衛支出は総額2兆6300億ドル(約407兆円)と過去最高となり、中でもウクライナに侵攻するロシアの脅威に直面する欧州が「記録的水準」の増加を示した。
 25年の欧州全体の防衛支出は世界の21%超を占め、ウクライナ侵攻が始まった22年の17%から大きく伸びた。ロシアの脅威に備える必要性に加え、米国第一主義のトランプ政権が本土防衛を優先し「(他地域の)安全保障に関与する意欲を低下させている」ことも影響した。増加分の大半はドイツによるが、ベルギーや北欧諸国なども大幅に増やしているという。
 アジアでは、米国に次ぐ世界シェア第2位を維持する中国が突出。「中国の影響力と地域的野心への懸念」が周辺国の軍備近代化を促し、地域全体の防衛支出をけん引した。中国は過去10年間、関連予算を着実に増やし続けており、25年のアジア全体の防衛支出に占める割合は、10~20年の平均37%から約44%へ増大した。 
〔写真説明〕ロシアの攻撃を受けた住宅地=22日、キーウ(EPA時事)