予算審議「高市1強」の試金石=国会前例、踏襲か打破か

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 国会では週明けから高市早苗首相の施政方針演説に対する各党代表質問が始まり、2026年度予算案を巡る審議が本格化する。審議入りは例年より約1カ月ずれ込んだが、「年度内成立を諦めない」との首相の意向を踏まえ、与党は異例のスピード審議を要求。野党は十分な審議を求めて反発している。「高市1強」政権は野党を押し切るのか。今後の政権運営の試金石となりそうだ。
 「全ては国民のため、今年度末までに成立が必要な法案の早期成立に協力してほしい。予算案の迅速な審議もお願いする」。首相は20日の施政方針演説で、事実上、予算案の年度内成立に協力するよう野党に要求した。行政府の長である首相が国会の日程に言及するのは異例だ。
 今年の通常国会は1月23日に召集され、本来、予算案は同月中にも実質審議入りするはずだった。ここまで遅れたのは首相が同国会冒頭で衆院を解散したからだ。こうした経緯から、自民党内では「年度内成立を野党に求めるのは無理筋」(関係者)との声が大勢だったが、首相が「年度内成立を目指す」と明言したことで空気が一変した。
 自民が目標とするのは3月13日までの衆院通過だ。関係者によると、実現するためには通例70~80時間の衆院での審議時間を60時間弱に短縮する必要がある。
 梶山弘志国対委員長は20日、野党5党の国対委員長と国会内で会談し、年度内成立への協力を要請。これに対し、中道改革連合の重徳和彦国対委員長は「前例は重要だ」と述べ、例年通りの審議時間を確保するよう求めた。成立がずれ込んでも暫定予算を組めば支障はないと指摘した。
 与野党は予算委員会での審議入り日程で折り合っておらず、週明けに日程協議を再開する。自民内では(1)与党の質疑時間を削減する(2)首相出席の質疑を増やす(3)土日に審議を行う―などのアイデアを示し、野党に譲歩を促す案が出ている。
 24~26日には衆参両院本会議で各党代表質問が行われ、中道の小川淳也代表らが登壇する。小川氏は衆院の4分の3を占める巨大与党を率いる首相の基本姿勢をただす見通しだ。小川氏は20日、国会内で記者団に「国会は時間をかけて慎重論や反対論に耳を傾ける場だ。自在に(前例の審議時間を)変動させていいほど国会の権威は軽くない」と述べ、首相や自民の対応を批判した。 
〔写真説明〕衆院本会議で施政方針演説をする高市早苗首相=20日、国会内