1992年に福岡県飯塚市の小学1年の女児2人=いずれも当時(7)=が殺害された「飯塚事件」で死刑が確定し、2008年に執行された久間三千年元死刑囚=執行時(70)=の第2次再審請求の即時抗告審で、福岡高裁(溝国禎久裁判長)は16日、再審開始の可否について判断を示す。
福岡地裁は再審開始を認めず、元死刑囚の妻が即時抗告していた。弁護側は福岡地裁の第2次請求審で、元死刑囚の関与を否定する新たな目撃証言を新証拠として提出。即時抗告審でも証言の信用性が焦点となる。
弁護側は、事件当日の午前8時半ごろ、女児2人が連れ去られたとされる現場付近で2人を見たとしていた女性が「目撃したのは事件当日ではなく、目撃位置や状況も異なる。捜査官に押し切られ、記憶と異なる調書を作られた」と証言したと主張した。
福岡地裁は女性の調書作成時期は捜査の初期段階で、「記憶と異なる調書を無理やり作成する必要性は欠ける」と証言の信用性を否定したが、即時抗告審で弁護側は、女性が事件当日に女児2人を見たかはっきりしないと伝えたのに、警察に受け入れてもらえなかったと主張。「目撃が当日ではなかったという簡明な事実。記憶が変わることはあり得ない」と訴えた。検察側は「地裁の判断に誤りはない」と主張した。
即時抗告審で弁護側は、事件当時の女性証言などに関する別の捜査報告書もあるはずだとして開示を要求。高裁は裁判官だけで内容を確認する「インカメラ審理」で書類の目録などを確認したが、関連する証拠はなかったと結論付けた。