核・通常戦力の統合提示か=今月下旬の北朝鮮党大会―専門家分析

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 【ソウル時事】北朝鮮が今月下旬に開催する朝鮮労働党大会を前に、韓国政府系シンクタンク統一研究院の洪※(※王ヘンに民)・先任研究委員がインタビューに応じた。党大会では核と通常戦力を統合して運用する新たな国防力発展計画が示される公算が大きいとの見方を示した。
 金正恩朝鮮労働党総書記は昨年9月、核と通常兵器の開発を同時に進める方針を党大会で示すと表明。北朝鮮は小型の戦術核兵器を開発し、核の位置付けを「抑止のための特別な兵器」から「使用を想定した兵器」へと転換しつつある。洪氏は、核と通常戦力を同一の指揮統制の下で連動させ、戦況に応じてどちらかを「迅速に選択できる」体制を整える構想だと説明し、「核使用のハードルが下がる」と懸念を示した。
 北朝鮮は2021年の前回党大会で「国防力発展5カ年計画」を決定。短距離から大陸間までの弾道ミサイルや「極超音速兵器」、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などの開発で、核と通常の両弾頭の搭載を想定した兵器の多様化が進んだ。「性能の未熟な部分もあるが、長距離、精密打撃兵器の多様化という点で脅威が高まった」と洪氏は見る。
 北朝鮮メディアは24年、ウラン濃縮施設の写真を公開し、これまで公になっていない核施設の存在を示唆。核兵器の原料となる高濃縮ウランの生産能力拡大を誇示した。軍需工業組織を再編し、ミサイルや無人機の生産拠点の専門化で量産体制の強化を図っているという。
 洪氏は、北朝鮮が人工知能(AI)搭載兵器開発にも力を入れると予想。ウクライナを侵攻するロシアとの軍事協力も長期化するとの見方を示した。建造中とされる「原子力潜水艦」は形状が特異で、原子炉搭載など設計上の課題がうかがえると分析した。
 また、党大会での対米メッセージについては、「米国が平和共存を望むなら、対話に応じる用意はある」という従来の原則的立場の踏襲にとどめると見込んだ。4月に予定されるトランプ米大統領の中国訪問前後に米朝対話が再開する可能性は低いとも指摘。不確実性が大きい米中首脳会談の結果を見極める必要があると解説した。 
〔写真説明〕取材に応じる韓国政府系シンクタンク統一研究院の洪※(※王ヘンに民)・先任研究委員=3日、ソウル
〔写真説明〕核関連施設を視察する金正恩朝鮮労働党総書記(手前左)=朝鮮中央通信が2024年9月配信、撮影場所不明(配信元による画像処理があります)(朝鮮通信・時事)