保守派与党か革新系野党か=混迷する第1党争い―タイ総選挙、8日投開票

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 【バンコク時事】タイで8日、下院(定数500)総選挙の投開票が実施される。地元メディアによると、アヌティン首相率いる保守派「タイの誇り党」と革新系最大野党「国民党」が第1党の座を激しく争う。タクシン派「タイ貢献党」も含む3党を軸に選挙戦が展開されているが、いずれも過半数に届かない見通し。
 タイの誇り党は、軍と近く、財閥など既得権益層から支持を受けるとされる。アヌティン氏はカンボジアとの国境紛争で一歩も引かない姿勢をアピールしており、1月末の集会では「命を懸けてタイの土地を守ることを誓う」と強調。個人の買い物や飲食代金の半分を補助する消費刺激策も実施し、支持を広げてきた。
 対する国民党は、2023年前回選で第1党となりながら、憲法裁判所に解党を命じられた「前進党」の後継政党だ。汚職対策や社会保障改革などに重点を置き、既存の政治体制との決別を訴える。ナタポン党首は6日の集会で「国民の力を結集し、国民の政治を確立する時が来た」と呼び掛けた。
 タイ国立開発行政大学院が1月に計2回行った世論調査結果では、投票したい政党として、いずれも国民党が30%以上で1位となった。ただ、専門家は同党への支持について「前回選のような盛り上がりには欠ける」と分析しており、勢いを懸念する声が上がる。
 タイ貢献党は、タクシン氏のおいヨッチャナン氏を首相候補とし、支持拡大を図ってきた。同党は、第3党になると見込まれている。 
〔写真説明〕タイのアヌティン首相=6日、バンコク(EPA時事)
〔写真説明〕タイの革新系最大野党「国民党」のナタポン党首=6日、バンコク(EPA時事)