フィオレンティーナに所属する元スペイン代表GKダビド・デ・ヘアは、同クラブのキャプテンに正式就任したようだ。24日、イタリア『コリエレ・デロ・スポルト』が報じた。
現在35歳のデ・ヘアは、アトレティコ・マドリードの下部組織出身で2009年9月にトップチームデビューを果たした。2011年夏にマンチェスター・ユナイテッドに加入すると、当初はプレミアリーグへの適応に苦しんだが、5度のPFA年間ベストイレブンに選出されるなど、12年間で公式戦545試合に出場し、正守護神として君臨した。マンチェスター・U退団後、1年間の未所属期間を経て、2024年夏にフィオレンティーナに加入。イタリアの地でもゴール守り続け、今季は公式戦16試合に出場している。
しかし、今季のフィオレンティーナはリーグ戦で大苦戦。今夏招へいしたステファノ・ピオリ前監督の下では、リーグ戦で4分6敗に終わり、クラブは指揮官交代を決断。現在はパオロ・ヴァノーリ監督がチームを率いている。そして21日に行われたセリエA第16節ウディネーゼ戦で5-1と勝利し、今シーズンのリーグ戦初白星を挙げた。
これまではイタリア人DFルカ・ラニエリがキャプテンを勤めていたが、ウディネーゼ戦ではデ・ヘアが腕章を託されることに。『コリエレ・デロ・スポルト』によると、18日に行われたUEFAヨーロッパカンファレンスリーグのローザンヌ戦後、ヴァノーリ監督はラニエリにキャプテン交代の合意を取ったうえで、クラブと選手に説明したという。
なお、同メディアはキャプテン交代により、「下部組織出身のラニエリが背負っていたこれまでの重圧を軽減し、デ・ヘアに揺るぎない信頼を示すことになった。ウディネーゼ戦の勝利は単なる示唆的なものかもしれないが、明確な変化が訪れた」と前向きな見解も示している。
キャプテン交代後、今季のリーグ戦初勝利を挙げたフィオレンティーナ。依然としてセリエAでは最下位に沈んでいるが、これを機に上昇気流に乗ることはできるのか。次戦は27日に行われ、パルマ・カルチョと対戦する。